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まち角

2019.04.18

 新元号「令和」は、1300年前の「万葉集」、大宰府の長官大伴旅人邸の「梅花の宴」で詠まれた歌の序文から。万葉集は日本最古の和歌集で、天皇をはじめ防人、農民の歌4500首を収める▼当時、遣新羅使は糸島の引津亭(ひきつのとまり=引津湾)から朝鮮半島に向かった。彼らが詠んだ、望郷や人を恋う歌は、万葉集に収められ、糸島では万葉歌碑にもなった▼志摩初の志摩中央公園には「梓弓(あずさゆみ) 引津の辺なる 莫告藻(なのりそ)の花つむまでに 逢わざらめやも 莫告藻の花」ほか2基、交流プラザ志摩館にも「草枕 旅を苦しみ 恋ひ居れば 可也の山辺に さ男鹿鳴くも」の歌碑が建つ。志摩船越の引津湾を望む「万葉の里」には、遣新羅使ゆかりの歌など9首が掲示され、うち「草枕」と「梓弓」が歌碑になる▼さらに、「朝鮮遠征時、応神天皇を懐妊した神功皇后が、懐に石を抱き出産の延期を祈った。その願いがかない、その鎮懐石を拝納された」と伝わる二丈深江の鎮懐石八幡宮には、九州最古の万葉歌碑が建つ▼この石を山上憶良が「天地(あめつち)の 共に久しく 言い継げと この奇魂(くしみたま) 敷かしけらしも」と詠み、1859(安政6)年に奉納された▼この歌は、万葉集巻第5の「令和」のくだりと近接して載る。憶良が、旅人と並ぶ「梅花の宴」の中心的な詠み手だったこともあり、新元号と糸島の浅からぬ縁にワクワクしながら、平和な御代になって欲しいと、祈っている。

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