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まち角

2019.06.20

 昨年6月、少女が朗読した92行の詩の中で、過去形、現在進行形、明日への決意などの「生きる」は20を数えた。原稿に目を落とすことなく、5千人を超える聴衆一人一人の目を見つめ、時折吹く風に舞う髪を手で押さえながら▼沖縄県糸満市、摩文仁(まぶに)の平和祈念公園での「沖縄全戦没者追悼式」。浦添市立港川中3年の相良倫子さん(当時14)が書いて読んだ「平和の詩」。沖縄戦を生き抜いた曽祖母の体験談から感じた「平和とは、あたり前に生きること。その命を精一杯輝かせて生きること」を詩に託した▼沖縄戦で83人の住民が集団自決に追い込まれたチビチリガマ。一昨年、当時16~19歳の少年4人が荒らした。案内板を引き倒し、千羽鶴をちぎり、つぼを壊した▼遺族会の與那覇徳雄(のりお)会長は、翌年のチビチリガマ慰霊祭で少年たちの謝罪文「歴史を知らずに、大きなことを犯してしまった。今後、このような事件が起きないようにしたい。沖縄戦を伝えていきたい」を読み上げた▼少年たちは、会長らと12体の野仏を作り、ガマ周辺に安置した。指導した彫刻家の金城実さんは「いい場所になったねぇ。事件が起きなかったら、こうなっていなかった、そういうふうにも考えられるねぇ」とつぶやいたそうだ▼戦争を直接知る世代が、次々に世を去る。記憶の風化が、戦争との距離を縮めてはいないか。「二度と戦争をしない」を次の、そしてその次の世代に伝え、決してその距離を縮めてはならない。

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