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まち角

2019.11.15

 「その女たちは、女神か!悪女か!」との広告に挑発され、福岡市美術館(福岡市中央区大濠公園)の「ギュスターヴ・モロー展―サロメと宿命の女たち」に出掛けた▼モローは、1826年生まれのフランス象徴主義の巨匠だそうだが、名前も知らなかった。晩年は国立美術学校の教授として、ジョルジュ・ルオーやアンリ・マチスなどを育てた▼同時期のドガやモネなど印象派の画家たちは、「精神より物質を、宗教より科学を」という気運の中、キャンバスを手にアトリエを飛び出し、太陽の下で絵を描いた。一方、モローは、「目には見えない内面、神話や聖書の世界」を、パリの自宅にこもり描き続け、時には「異端者」扱いも受ける▼そんなモローが描く女性像に光を当て、約100点の作品を展示する。副題の「サロメ」はユダヤの若き王女で、自分の踊りの褒美に洗礼者聖ヨハネの首を求める。それまでの画家たちは、あどけなさが残る少女として描いたが、モローは彼女が主体的に首を求めたと大胆に解釈し、今展覧会の注目作品「出現」では、鋭い目線と強い意志を与えた▼そのサロメは、光の中の斬首されたヨハネの首の幻影を見据え、まっすぐに左手を伸ばし、その首を指す。モローによって、サロメは運命を狂わせる悪女になった▼人物だけでなく、描かれたユリや聖杯、細密な異国の文様などが、額縁から飛び出し浮遊する。そんな不思議な感覚に包まれるひと時だった。24日まで。

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