糸島新聞
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まち角

2020.11.20

「それほどにうまきか とひとの問ひたらば 何と答へむこの酒の味(若山牧水)」。一部の左党が饅頭の美味しさを理解できないように、下戸に酒の魅力を伝えるのも難しかろう。宮崎出身の牧水は、旅と酒を愛し、酒を詠んだ歌は200首に及ぶ▼43歳の9月に、肝硬変で世を去る。死後しばらく腐臭がしなかったそうで、医者が「生きたままアルコール漬けになったのでは」と、言ったとか、言わないとか▼コロナ以降、家飲みが増えた。自粛で外飲みの機会が減ったから。飲食店の休業や営業短縮などもあり酒類業界は苦戦を強いられる。花見や歓送迎会、祭りなど日本酒を楽しむ機会も減った▼そんな中、糸島市本の白糸酒造では毎年恒例の酒蔵開き「ハネ木まつり」をドライブスルー方式で開催し、台風10号による倒木で本殿が倒壊した雉琴神社(同市飯原)の復興支援酒をお披露目した▼「神社は地域の人たちの心のよりどころ、何かお役に立てないか?」と同社の田中信彦社長が思い立った。来場者中、7割もの人が支援酒を購入してくれた。18年度と19年度に仕込んだ精米歩合65%、アルコール度数13度の原酒を瓶に詰めた。720㍉㍑、1850円。うち500円を雉琴神社に寄付する。12月まで▼コロナ下での、大騒ぎの酒席ははばかられよう。牧水に習い「白玉の歯にしみとほる秋の夜の 酒はしづかに飲むべかりけり」。

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