糸島新聞
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まち角

2021.09.30

江戸郊外の目黒まで馬を駆った殿様。昼時でもあり、近くの農家が直火で焼いていた黒焦げのサンマを食べる。空腹も手伝い、屋敷に戻ってもその味が忘れられない。家来が苦労して手に入れた日本橋河岸の銚子のサンマを口にしたとたん、殿様が「やはりサンマは目黒に限る」。落語「目黒のさんま」▼当時、サンマは庶民の食べ物で、身分の高い人が口にする魚ではなかった。殿様の所望に困った家来は、お体に悪いと脂や骨を抜き、頭を取り除き、碗物で出す。サンマの魅力は大方失われ、先の落ちとなる▼そのサンマが、続く不漁で庶民の魚とは言えなくなっている。今週の伊都菜彩では、小ぶりだが漁獲量日本一の糸島産真鯛2尾498円に対し、刺身用の生サンマが2尾980円。殿様もビックリのお値段▼地球温暖化で海水温が上がり、遠くの海にサンマが移動し、港から1000㌔以上離れてのサンマ漁。1回の漁で燃料代が数百万円になることも。そらあ、高うなるはず▼とはいえ、「秋」を名に負う秋刀魚を食べねば日本人がすたる。秋が深まり海水温が下がり、もう少し手ごろなサンマが出回ったら、庭先の炭火で焼いて、煙を盛大に昇らせ、カボスと醤油をかけて、大根おろしと一緒に食べたい▼カボスを旬の糸島レモンに変えてもいい。やはりお供は、キンキンに冷やしたビールか、アツアツの銀シャリですかね。

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