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829人ゴール、完歩率最高 糸島三都110キロウォーク

2019.04.25

玄界灘の真っ青な海を背景に1周目を笑顔で歩く参加者たち=糸島市志摩桜井

 糸島半島を反時計回りに歩く55㌔のコースを2周する「糸島三都110キロウォーク」(同実行委主催)の節目の第10回大会が、20日正午から21日午後にかけ行われた。

 〝日本一過酷なレース〟とも呼ばれる大会に挑んだ1424人のうち、829人がゴールした。完歩率は58・3%。初めて50%を超えた昨年を1上回り最高を更新した。

 前原の気温は、日中は汗ばむ少し手前の陽気に、未明は10度以下まで冷え込んだが、天気が2日間とも晴れたことが完歩率アップにつながった、と実行委はみている。
参加者は10歳から78歳まで。女性が23%。約250人のボランティアが、発着地点の志摩中央公園のほか、チェックポイント、エイド(給水・給食)の計7カ所で、参加者が次に踏み出す一歩の勇気を支えた。

 平川雅樹実行委員長は「完歩した方もできなかった方も、全員の頑張りに心から拍手をお送りしたい」と話した。

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糸島の自然景観の素晴らしさに触れながら、己の肉体、精神の限界に1400人余りがチャレンジした「糸島三都110キロウォーク」。ここまでシビアな大会になぜ参加したか、大会中に何を味わったか―。さまざまな思いを聞いた。

同時にゴールテープを切った中尾壮佑君(右)と父吉宏さん

「お母さんが待ってる」

 糸島市浦志の中尾吉宏さん(58)と壮佑君(11)=東風小6年=親子は、ともに初参加で完歩を果たした。27時間31分35秒。

 壮佑君がゴール直後、最初に口にした言葉は「お母さん誕生日おめでとう」。ゴールで待っていた母理恵さん(38)に贈った。この日が誕生日。理恵さんは目に涙を浮かべ「ありがとう。よく頑張ったね」と抱き締めた。

 フルマラソン26回完走の吉宏さんでさえ、「過酷」と感じた距離。父と息子は途中で立ち止まりながらも、「お母さんが待ってる」を合言葉に、そこだけを目指した。
夫婦は「泣きながらも前に進む息子の姿に胸を打たれた。自慢の息子」と口をそろえた。

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「ゆうゆう」のラーメンをすする「パトラン」の真栄喜さん(左)と吉田新治さん

ラーメンで勇気

 糸島の「パトラン」(パトロール・ランニング)仲間5人で出場したそろばん教室経営の真栄喜貴弘さん(47)=同市荻浦=は過去3回出場し2度の完歩経験を持つ。55㌔地点のチェックポイントで、「糸島ラーメンゆうゆう」(同市前原中央)が出すラーメンをすすりながら、「疲れた体に染みます。2周目へ踏み出す勇気が湧いてくる」。仲間の一人で完歩未経験の主婦(46)のサポート役として、張り切って出発した。

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2周目を快調に歩く姉の山﨑真友子さん(左)と妹の十和子さん=福岡市西区元岡

「限界直面の自分知りたい」

 同市前原駅南の会社員山﨑真友子さん(25)は妹の十和子さん(23)に誘われ、「体力的に自分に勝たなきゃいけない場面なんてそうない。限界に直面したら自分がどうなるか知りたい」と出場。足にまめが何回もでき、1周目の井原住吉神社のエイド(47・4㌔地点)であまりの痛さに号泣した。お互い気持ちに余裕がなくなり、十和子さんと一時けんか寸前になった。「泣いた後はすっきり」。また姉妹でおしゃべりしながら、ゴールを目指した。

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