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九大研究者、現場見聞き 農学系伊都移転、交流進む  アグリコラボ、ツアー初企画

2018.11.29

大豆畑で九大農学部附属農場の望月農場長(左端)から栽培の助言を受ける松﨑さん(中央やや右)

ハウスの前で九大の研究者らにトルコキキョウの栽培状況を説明する吉村真治さん(手前右)

 統合移転完了を受け10月から新態勢になった九州大伊都キャンパス(福岡市西区、糸島市)の農学研究院を中心にした教員、大学院生ら24人が、糸島市内の農業現場など9カ所を見学する「糸島農業視察バスツアー」が18日にあり、生産者の説明や質疑を通して交流した。「糸島農業産学官連携推進協議会」(通称・アグリコラボいとしま、岩城賞弘会長)が初めて企画。

 研究のシーズ(種)につながる現状や情報を求める教員側が「糸島農業のフィールドを見て回りたい」と要望、アグリコラボの構成組織であるJA糸島が協力して実現した。エリアは志摩2カ所、二丈3カ所(直売所含む)、前原4カ所。栽培はキュウリ、トマト、ナスなど8品目にわたった。

 各教員の専門は、農学研究院だけでも気象環境学、農業生産システム設計学、環境生命経済学、天敵昆虫学など多岐にわたる他、工学研究院やシステム情報科学研究院などからも参加。

 現場で営農状況の概要説明を終えた生産者に、「肥料のやり方は」「土壌の天地返しは」「(物理的な)エネルギーを一番食うのはどこ」「労働時間はどのくらい」など、矢継ぎ早に質問が飛んでいた。

 米麦大豆を栽培する二丈松末の松﨑治久さん(33)は、「大豆が専門という先生に栽培の具体的な助言をもらい、『いつでも相談していいよ』と言われた。距離感の近さを覚えるとともに、九大の先生が地域の農業に目を向けてくれていると知り、うれしかった」と声に力を込めた。

 農学部附属農場の望月俊宏農場長(教授)は「研究者、生産者とも交流で得られるものがある。こうした交流を一歩先に進め、生産者が栽培で何か知りたい時に研究者を紹介し、逆に研究者が求める条件のフィールドなどを紹介できる仕組みが、できるとよいのでは」と話した。

 岩城会長は「糸島農業の実力を先生たちに知ってもらえ、企画してよかった」と話し、来年は別の作物や畜産も加えて行うと意欲を示した。

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