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サイエンス・ヴィレッジ 実現へ法人設立

2022.06.10

ローカル5Gの実証

 一般社団法人「SVI推進協議会」(代表理事・馬場貢副市長)は5月26日、同市志摩馬場の市有地(9430平方㍍)に、高速・大容量のデータ通信が可能な独自のネットワーク「ローカル5G」の基地局を整備したと発表した。ローカル5Gは、ドローン(小型無人機)や無人トラクターを使った「スマート農業」など、さまざまな分野での活用が期待されており、希望する九州大の研究者や企業などが実証実験を行うことができる環境が整った。

 九大伊都キャンパスの西側に、大学の知的資源を活用した研究開発拠点を創出する「糸島サイエンス・ヴィレッジ」構想の実現に向けた取り組みが、同法人を中心に、産学金官が連携して進められている。ローカル5Gの整備は、そのプロジェクトの第1弾。

 5Gとは、第5世代移動通信システムのこと。第4世代の約100倍の速さで大容量のデータがやり取りでき、1平方㌔㍍当たり100万台のセンサーや機器との同時接続も可能。遅延もほぼないため、ロボットの遠隔操作などをより的確に行うことができるとされている。またローカル5Gは、外部から完全に切り離され、混雑がなく、安全性が高い独立したネットワークであることなどが利点。

 市によると、ローカル5Gの基地局は全国に718カ所、県内に39カ所しかなく、大学関係者や企業が実証実験で使うことができる基地局は、糸島市のみ。

 市のローカル5Gの基地局は、今年3月に同法人と共同事業協定を結んだ日清紡ホールディングス(本社・東京)がアンテナやサーバーなどを貸与。同社は、エリアとなる市有地内に電波が届いているかや、エリア外に電波が飛んでいないかなどの実証実験を2年間、行う。

 今後は、九大の学生団体QSIP(キューシップ)が敷地内でホウレンソウなどの葉菜類を育てながら、ローカル5G下に設置した複数の気象ステーションで気温や湿度、照度などのデータを収集。収穫量の予測や、安価な環境計測システム構築の可能性を探る。

 馬場副市長は「実証実験の中でベンチャーが生まれ、サイエンス・ヴィレッジへの研究所の立地につなげたい」と期待していた。

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