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糸島の「幸福感」の核って何? ツイッター解析とアンケートで解明へ 〝世界一〟の国と比較も 九大・錢助教

2019.01.1

昨年12月14日までの1カ月間、「糸島」のキーワードで掛かった大量のツイッター情報を解析、図式化した「ワードクラウド」。季節を反映し牡蠣(かき)のつぶやきが目立つ

 糸島で暮らす人、糸島へ遊びに来る人が感じる「幸福感」の核は何だろう―。「糸島大好き」を公言する九州大の若き研究者が、ツイッターで発信される大量の情報解析と市民アンケートを組み合わせ、明らかにしようと挑んでいる。糸島への移住者が増す中、「糸島の魅力」が研究に裏打ちされどんな形で浮き彫りになるか、糸島市も注目している。

 研究者は、同大・持続可能な社会のための決断科学センターの錢(せん・こん)助教(35)。九大で大学院博士後期課程を終え、東京での就職を経て2014年から現職。糸島の風景が故郷の中国・山東省の子ども時代の景色と重なると話す。海川山の3点がそろう豊かな自然、広大な地理的空間など糸島の魅力を九つ挙げ、「国内の46都道府県と世界20カ国を旅してきたが、全てを満たすまちは糸島以外にない」と言い切る。

 研究テーマは「主観的糸島生活幸福度の指標設定のための心理学・情報学的研究」。九大の研究者に同市が助成金を出し、市のまちづくりの課題解決や地域資源の掘り起こしなどを行う連携研究(18年度)の一つ。

 研究は2ステップで進められる。まず、昨年11月から今年3月までの5カ月間に発信されたツイッター情報のうち、「糸島」のキーワードが含まれる投稿を集約(1カ月間で約8千件)。文章を単語に分解し、単語の関連性などから役立つ情報を取り出すテキストマイニングの手法で解析する。出現頻度が高いものを大きく、低いものを小さ
く表わす「ワードクラウド」で図解化。

 次のステップは、糸島市民や糸島観光に来る人たちへのアンケート。ワードクラウドをベースに、市民生活などに一番リンクするワードを探り、幸福感を分析する指標と併せ、質問内容を決める。紙やウェブサイトなどで500人以上の回答者を集めたいという。

 錢助教はアンケート結果から、「主観的でぼんやりした『幸福感』をデータ化し、イメージを具体化したい」と意気込む。

 さらに、国連が昨春発表した「世界幸福度報告書2018」でランキング1位だったフィンランドのヘルシンキ大研究者と連携。糸島とフィンランドの比較研究も行う方針。「糸島は、自然環境や食など、幸福感を味わえるインフラは既にある」として、錢助教は糸島の幸福度がフィンランドに匹敵する可能性もにらんでいる。

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