糸島新聞
創刊100周年

設置販売店
ファミリーマート
  • 二丈福吉店
  • 前原末永店
  • 糸島加布里店
  • 志摩可也小学校前店
  • JR筑前前原駅前店
  • 福岡周船寺1丁目店
糸島新聞社
1917年(大正6年)創刊
福岡県糸島市前原東1-8-17
TEL:092-322-2220
FAX:092-324-5115
itoshin@blue.ocn.ne.jp

ニュース
News List

短縮卒業式でも笑顔の巣立ち 糸島の5高校

2020.03.6

ほぼ全員がマスクをしたまま臨んだ糸島髙の卒業式。斉唱を取りやめた校歌は、退場時にBGMとして使われた

 新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、糸島地域の県立4高(糸島、糸島農、筑前、玄洋)と私立の福岡舞鶴高で1日、卒業式があった。先月末、政府から出された大規模イベント自粛の要請期間中ということもあり、感染予防策として、出席者の人数を抑え開催時間を短縮する異例の式典となったが、送り出す卒業生への祝意に変わりはなかった。

 在校生の出席を2年生の代表に限定したり、保護者の参加人数を各家庭1人でお願いした高校もあり、規模縮小が図られた。各校とも通常は1時間以上となる式の時間を30〜40分ほどに短縮。卒業生全員の個人名を呼び上げない、来賓祝辞を一部割愛するなど、それぞれ式の進行を工夫した。

 会場入り口にはアルコール消毒液を用意。ほとんどの卒業生はマスク姿で式に参列した。緊張感漂う式が終わって自分の教室に戻った卒業生らは、担任教諭や仲間との別れに涙ぐんだり、思い出話に笑いが巻き起こったりし、いつもの表情を取り戻していた。

   ◇    ◇

 令和初となった糸島高、糸島農高、福岡舞鶴高の各卒業式では、生徒たちを送り出す校長の温かいメッセージや、卒業生の未来に向かって進む覚悟や決意が、会場を包んだ。

 ◆糸島高 「希望の光となり活躍を」

 

卒業生が退場前、クラスごとに担任の先生たちへ感謝の気持ちを伝えるパフォーマンスは、糸高の伝統

 「未来とは未知なるもの。不安もあるだろうが、それ以上に希望にあふれている。高校を卒業していく君たち自身がまさに『希望』そのもの。『未来』を形成する担い手として、未知なる世界に明かりをともす希望の光となり活躍されることを願う」

 糸島高の有田尚彦校長は、糸島の地域課題の解決について「知る・深める・語る」取り組みである「糸高志学」を、1年生の時から実践してきた卒業生に目を向け、式辞を述べた。

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと、体育館の窓を開け換気をよくし、保護者の座る椅子と椅子の間隔を広げた状態で行われた。式の規模縮小のため、2年生の出席は送辞を読み上げる1人に絞るなど、異例ずくめの形。時間短縮を図り、有田校長が肉声で伝えたのもメッセージの半分程度だった(全文は同高ホームページに掲載)。

 卒業生を代表して藤瀬優一さんが「糸高で過ごした3年間は、有意義でぜいたくな時間であり、本当に素晴らしいものだった。私たちはこれからそれぞれの夢に向かって、しっかりと歩んでいきたい」と答辞を堂々と述べた。

 ◆糸島農高「命を大切に社会貢献を」

別れを惜しみながら記念写真を撮り合う糸農生たち

 糸島農高の卒業式には147人が臨んだ。八尋和彦校長は「皆さんは『いのちに学ぶ』の本校教育の柱の下、動植物の『いのち』に触れ、自他の命の尊厳の重さ、支え合うこと、多様な価値観の人たちと協働することを学んだ。『糸農魂』で社会に貢献してほしい」と式辞を述べた。

 2年生で農業クラブ会長の西柚紀さんが、卒業生への感謝の言葉を送辞に込めた。答辞で、生徒会長を務めた衛藤奈々さんは「糸農祭で野菜や花、加工品を早朝から列を作り買ってくれた地域の方々を見て、地域に根差した活動ができたことを実感し、うれしく思った」と語り、充実した学生生活の一端を紹介した。

 式の終了後、教室に戻った生徒は担任教諭から1人ずつ卒業証書を受け取り、クラスメートと最後のひとときを過ごした。生活科学科(足立広信教諭)の教室では、生徒39人が3年間の思い出を語り合い、卒業証書を手にした記念写真をスマートフォンに収め、卒業を喜び合った。

 保護者の一人は「コロナの影響で各地の行事がなくなる中、子どもが無事に卒業式を終えほっとした」と話した。

◆福岡舞鶴高(福岡舞鶴高) 「強い心で美しく輝いて」

 

 

卒業生を代表し、卒業証書を受け取る這越天音さん

 

 福岡市西区徳永の福岡舞鶴高、同誠和中学校(ともに國友秀三校長)でも、生徒たちは笑顔で学びやを後にした。

 卒業証書は、同中学の20人、同高327人の各卒業生を代表し、長尾陸生(あつき)さんと這越天音(はえこしあまね)さんが受け取った。小学校を含め12年間の皆勤を達成した今橋凛さんと稲田菜穂さんに、表彰状が贈られた。

 國友校長は卒業生に「人生で大切なことは、夢中になれることに、どれだけ真剣に打ち込めるか。仕事や研究などに誠実に真摯(しんし)に立ち向かったとき、他を圧倒する強い心を持つことができる。そんな人からは必ず美しい輝きが放たれる」と告辞。

 卒業生総代の這越さんは「令和という時代は社会構造が大きく変化する時代。そんな世の中でも変わることのない、人と人とのつながり、礼儀作法、感受性、美の本質などを学び、継承していきたい。それが本校の伝統」と決意を示した。

 同高の山手誠之助理事長は「実施について悩んだが、生徒たちには一生に一度。このような形で挙行させていただいた」と述べた。後援会会長も務める卒業生の保護者は来賓紹介時に、式の開催に謝意を伝えた。

ニュース一覧