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「糸」の縁、夢を後押し 博多織2人展、2日まで

2019.05.30

志摩井田原の桑畑に立つ大内田さん

 カイコの餌の桑栽培と養蚕、生糸の取り出しを糸島で行い、博多織の作品に仕上げる取り組みに挑んでいる女性たちがいる。〝まゆ姫の夢〟プロジェクトの2人展「イトから始まる物語」が、福岡市中央区天神の新天町村岡屋ギャラリーで、6月2日まで開催中。作品展示は天神などで過去5回開いてきたが、今回は作品の〝原料〟の「カイコさん」約500頭も並び、話題になっている。

作業場で機を織る荒木さん

 同プロジェクトは、養蚕と製糸を担当する大内田明子さん(48)=糸島市内在住=と、福岡市中央区の作業場で糸の染め、着物や帯の織りを担当する博多織作家の荒木希代さん(46)。2人は博多織の後継者育成校の博多織デベロップメントカレッジの3期生。「一貫生産」で意気投合した。

「彼女たちの養蚕を見直す姿勢を応援したい」と話す伴野教授

 糸島市志摩の「里山畑作会議井田原農園」を借りて、2011年から桑を無農薬で育てている。カイコは、遺伝学研究の材料として約500種20万頭を飼育する九州大大学院農学研究院のカイコバイオリソースセンターから春と秋に購入。同センターの伴野豊教授は二人の活動を支えようと、病気になりにくく飼いやすい九大オリジナルの品種「まゆ姫」を選んだ。

 群馬の養蚕農家などで学んだ大内田さんが、民家で1シーズンに3千頭をざるで育てる。「カイコさんは新鮮な桑の葉を好む」から、葉はせっせと収穫。室温は26度を保つようになど、伴野教授の飼育助言も受けており、夜中にストーブをたく日も。そうして大量の繭から長さ15~30㌔分の生糸を生産。

 荒木さんは生糸をよらない状態の「生絹(すずし)」で横糸に使い、夏用の着物などを織る。昨年は県展工芸部門で県美術協会賞を受賞。プロジェクトの成果が少しずつ形に。

 2人は「糸島の良い場所に桑畑が持て、農園のおじさんたちもすごく応援してくれる。伴野先生も伊都キャンパスにいるので相談しやすい」と「糸」の縁に感謝している。

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