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昭和の糸島286
2020.09.11

千如寺・薬師如来の修理 昭和40年9月
糸島市の雷山千如寺の大塔の一部に保存されている高さ約2㍍の木造の薬師如来立像が修理・修復を終えたことを報じている。
薬師如来立像は1200年ほど前の作と推定され、関係者の間では、重要文化財の指定される価値は十分にあると言われていたものの、虫食いなどによる損傷も激しかったため、申請されないままになっていた。
それを知った旧前原町の有田泰士氏、産宮の田中誠氏、今宿の亀井准輔氏らが、このままではいけないと、修理費約30万円を出し合って、前原上町の仏師、美術院国宝修理所嘱託の菰田宗二郎氏に修理を依頼していた。
写真の薬師如来立像を見ると、木造ながら金属的なつやがあるようにも見える。激しかった虫食いを修理して帰ってきた薬師如来像は、美しくて穏やかな表情をしている。
寺では、県の文化財指定申請をするとともに、ゆくゆくは国の重要文化財指定を申請したいと考えていたようだ。