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昭和の糸島287
2020.09.18

句碑のあるブドウ園 昭和42年9月
ブドウのおいしい季節を迎え、紙面では旧志摩町井田原の樗木彦三(俳号・千秋)さんのブドウ畑を紹介している。「巨峰、キャンベル、ベリーエーなどの、したたるような味は、まさに舌もとろける甘さ」と絶賛している。
志摩町は古くからブドウ栽培が盛んで、樗木さんもその生産者の一人。また、農業の傍ら、趣味で俳句を詠み続けていた俳人でもあり、ブドウ園の奥深くには、自筆の句碑「愉(たのし)さは日々の葡萄の花そろへ」があった。ブドウ生産農家として、充実した日々を過ごしていることを偲ばせている。
この句碑は昭和39年10月、同地に当時の鎌田五郎志摩村長をはじめ糸島俳句会の会員たちや、福岡市内や筑紫、早良方面など県内の俳友30人以上を招いて「句碑開き句会」を行ったとある。
「庭一面のブドウ園の中」に建てられた句碑は趣きがあり、訪れた人々を和ませたようだ。