糸島新聞
創刊100周年

設置販売店
ファミリーマート
  • 二丈福吉店
  • 前原末永店
  • 糸島加布里店
  • 志摩可也小学校前店
  • JR筑前前原駅前店
  • 福岡周船寺1丁目店
  • 糸島波多江駅北1丁目店
糸島新聞社
1917年(大正6年)創刊
福岡県糸島市前原東1-8-17
TEL:092-322-2220
FAX:092-324-5115
itoshin@blue.ocn.ne.jp

ニュース
News List

「植える」から「育てる」に 糸島の松林保全

2019.05.23

深江海岸で行われた地域の人たちによる清掃活動

 糸島市の海岸沿いに青々と続く松林に、松枯れの深刻な被害が出始めてから今年で9年になる。同市志摩芥屋など市内の国有林では、本年度で松苗の植樹が完了する予定で、今までの「植える」から「育てる」の段階へ進もうとしている。

 江戸時代に福岡藩によって植えられた糸島の海岸林は、風害や砂の被害、塩害から長く人々の生活を守ってきた。
しかしマツノマダラカミキリが媒介する線虫「マツノザイセンチュウ」(体長約1㍉)が木に入ることで起こる「マツ材線虫病」(松枯れ)の影響で、国有林の松など市内約20万本のうち、4分の1に当たる約5万本が、2010年からの3年間で枯れた。

 市は14年度から、市アダプト事業をスタート。同事業は、国有林と市管理の松林を区画割りし、市民グループや企業など14団体が区画内の草刈りや松葉かきのほか、カミキリの幼虫が潜り込んでいる可能性がある直径数㌢の松枝を拾うなど、定期的に保全活動に取り組む。

 カミキリ駆除のための薬剤散布のほか、松林に人の手が入るようになったことで、12年に4万本近かった松枯れが、18年には325本まで減った。

 また保全活動と合わせて国有林で行われてきた松苗の植樹は、昨年度までに3・4㌶で1万7千本。本年度は同市志摩の幣(にぎ)の浜の2・5㌶に1万2500本を植え、国有林への植樹を完了する。

 市は「松枯れを再発させないようにアダプト事業に参加する団体の皆さんと協力し、植えた松を大きく育てたい」としている。

   ◇   ◇

 児童ら「ふかまつ君」守る

 4千本(長さ1・2㌔)ほどの松があり「ふかまつ君」の愛称で親しまれる糸島市二丈の深江海岸の松林などで11日、深江校区の人たちや深江小の児童ら478人が清掃活動に取り組み、松の枝や松葉を拾ったり、海岸のゴミを集めたりした。2011年から続く活動。

 同校区振興協議会と同校区子ども会育成会連絡協議会の共催。

 1時間ほどの活動で、大型土のう袋(1㌧)26袋分と風倒木10本を回収。9班に分かれた児童と同協議会の「深江の自然と環境を守る会」の会員、ボランティアが一緒になり、海岸の小さなプラスチックや発泡スチロールの破片などのゴミを丁寧に拾い、市の「散乱ごみ指定袋」162袋がいっぱいに。守る会によると、4割がプラスチックゴミだった。

 松くい虫の影響による松枯れは、13年に122本あったが、18年度は3本だけだった。本年度も清掃を4回計画。2月には二丈中生徒と守る会のメンバーらが松苗40本を植樹した。8月には同中生徒も清掃活動に参加する。

 また、松林の保全だけでなく、来年1月には九州大の教授を招き、「海洋プラスチック汚染とその対策」のテーマで講演会を開催。同2月には冬季海岸清掃も行う。
守る会の谷口福美委員長は「ボランティアも高齢化している。地元の小学生や中学生にも参加してもらうことで、若い世代に松林の大切さを理解してもらい、活動を長く続けていきたい」と話していた。

ニュース一覧