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「糸島もプロジェクト支えた」 朝鮮通信使シンポ(27日)、糸高歴史部発表

2019.10.25

資料を手にシンポでの発表に意気込む勝田さん

 糸島高歴史部(神野晋作顧問、20人)、今度は「朝鮮通信使」を深掘り―。朝鮮通信使の関連資料が国連教育科学文化機関(ユネスコ)による世界の記憶(世界記憶遺産)に登録されて2年。記念シンポジウムが27日、福岡市早良区の西南学院大で開かれ、同高1年の勝田啓史さん(15)が大学教授らに交じり、糸島がこの大プロジェクトを陰で支えていた事実を初めて発表する。

 シンポのテーマは「朝鮮通信使と福岡、時代を超えて!」。主催は、旧福岡藩内で通信使の唯一の中継地・相島(あいのしま)のある新宮町の「相島歴史の会」など。県教委など後援。

 朝鮮通信使は、江戸時代を中心に朝鮮国王が修好のため日本に派遣した外交使節団。1607年から1811年まで、徳川将軍の代替わりなどに合わせ12回送られた。毎回編成は400~500人規模で、釜山から江戸まで8~10カ月費やした。対馬―壱岐を経由し、日本本土側の最初の中継地が相島。

 勝田さんら1年生部員5~6人は8月末から丸1カ月間、同高が購入した『福岡藩朝鮮通信使記録』(福岡地方史研究会・古文書を読む会編、全13巻)のうち12冊に目を通し、糸島が関係している箇所に付箋を付け、漢文の白文(レ点や返り点がなく漢字が羅列した文)を訳した。

 そこから浮かび上がってきた糸島の役割は、①通信使の船団が迷わないよう、道しるべとして姫島でのろしを上げる②道しるべとして野北沖に案内船を出す③相島でのもてなしに使う活魚や鶏を提供④船団の船が遭難や漂着した際の避難所―など、主に食材や人材の提供だと分かった。

 神野顧問は「これまで福岡藩内の朝鮮通信使研究は、相島が主役のものばかり。藩内の他地域が支えていたことに初めて焦点を当てた」と研究の意義を説明。「部員たちは漢字の意味を取りながら、不明点はインターネットや事典で調べ、白文の訳や大意把握という苦しい作業をよく頑張った。1人毎日2時間、6人の総計で約200時間かけ、形にしてくれた」とたたえた。

 勝田さんは「僕らの地域の大先輩たちが、日本史の教科書に載る朝鮮通信使という一大プロジェクトに間接的ながら関わっていたことが分かり、うれしい。『僕らの糸島はすごいぞ』という気持ちを込め、20分間落ち着いて発表したい」と意気込む。「分担作業で部員の仲もよくなったし、授業の漢文が超簡単に感じるようになったのがおまけ」とも笑った。

 糸高歴史部は、地域の歴史など高校生が調査研究した結果をポスターにまとめて競う、日本考古学協会主催の「ポスターセッション」で、2017にのろし、18年に石工を題材にし、最優秀賞を2年連続で受賞。その実力は全国に知られている。

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