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「出萌」自己破産申請へ 食品加工ベンチャー、深江に本社 負債総額25億円

2018.12.13

国道202号沿いに建つ「出萌」本店=糸島市二丈深江

 帝国データバンク福岡支店などによると、糸島市二丈深江に本店を置く食品加工ベンチャー「出萌(いずも)」(岩橋孝行社長、資本金9800万円、従業員30人)が、事業を停止し、東京地裁に自己破産の申請を行う準備に入った。負債総額は現時点で25億5500万円。糸島市食品産業クラスター協議会の会員。

 ピーナツを発芽させた「ピーナツもやし(ピーナツスプラウト)」の生産・販売を目的に2004年、福岡市南区に会社を設立し、佐賀工場(佐賀県みやき町)の設置で本格稼働。栄養価が高く低カロリーのピーナツもやしの大量生産技術を確立し、製造特許を取得。健康ブームも受けて、首都圏、近畿圏など向けの需要が拡大した。09年9月、現在の本店より南に400㍍の場所に福岡工場を開設。12年3月期の売上高は10億円を突破した。

 酢漬けやキムチ漬け、総菜や野菜チップスなど加工品製造も展開。13年には、優秀なベンチャー起業家をたたえる「ジャパンベンチャーアウォード2013」で、岩橋社長が、中小機構理事長賞を受賞。農産物の生産・加工・販売まで一貫して行う「農業の6次産業化による次世代アグリビジネスモデルを確立」したことなどが評価された。18年3月期の売上高は32億1600万円。国道202号沿いの現本店への新築移転は16年3月。

 同支店によると、積極的な設備投資に見合う収益が得られなくなり、資金繰りが悪化。不正会計も発覚したという。佐賀第二工場(みやき町)の売却で立て直しを図ろうとしたが、金融機関からの支援継続が見込めないと判断した。

 糸島市食品産業クラスター協議会の馬場孝志会長の話 (出萌さんは)協議会の講習に社員さんを出してくれたことはあったが、協議会での交流はあまりなかった。今回のことで、地元食材を大切にして付加価値を高め、根付く顧客づくりが大事だと、改めて見直すきっかけになった。出萌さんはパートさんもいるだろう。(受け入れ要請など)話があれば検討したい。

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