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農家が分かる形で共有 連載「伊都キャン」農場 (下)産官学連携

2019.09.5

  ■一緒に土づくり

 「日本の農業を九州、糸島から変えていく上で、産官学連携、組織連携の重要性をどう考えるか」―。「伊都キャンパス農場フォーラム」コーディネーターの岡安崇史・九州大大学院農学研究院准教授が、8人のパネラーに投げ掛けた。

 糸島地域の農業者、JA糸島、同農学研究院、糸島市、県福岡普及指導センターでつくる産官学連携の団体「アグリコラボいとしま」。岩城賞弘会長は、JA糸島養豚部会と連携し、エコフィード(食品かすを利用して製造された飼料)の実証実験や、糸島稲作経営研究会と2年かけて取り組んだ土づくりで、特に成果があったと振り返り、連携の意義を強調した。

  ■農家の分かる形で

 同大大学院農学研究院の北野雅治教授は、スマート農業技術を使い高知で取り組んでいる社会実験の目標は、成果を産地で共有し産地の技術力を上げること、と説明。「連携の第一歩は、みんなが目指す姿を農業のプレーヤーである農家さんが分かる形で共有すること」と話した。

 「農家が分かる形」について、富士通・産官学連携推進統括部の山崎富弘エキスパートが補った。「高く売れる、コストが下がる、体の負担が軽くなるなどを見せるのが一つ。もう一つは、草丈、実の数、節間の長さなどを写真で撮り、(スマート農業技術の有無で)植物の成長状態が違うのを目で見て理解してもらうこと」。

  ■共同事業体づくり

 九州経済調査協会事業開発部の岡野秀之部長は「企業は農業現場を知らないと、(農家の要望に)対応できるソリューション(解決策)は提供できない。企業と生産者が直接対話するのは大事。生産者と知り合いの大学の先生がその間に入れば、もっとうまくいくのでは」と話した。

 糸島市二丈松末の専業農家・松﨑治久さんは「(農家を含む)産官学連携がうまく機能すると、先生たちが既に研究した技術や成果を農家が知り、活用できるようになる。さらに、農家も研究心を持っているので、そこをくすぐってもらえれば、もっと農業を楽しみつつ伸びていける」と笑った。

 最後に農学部附属農場の望月俊宏農場長(教授)が「まず、農場内のデータが取れる仕組みを作り、周辺地域の(農地などの)データを集約し、AI(人工知能)などでまとめて返し、農家さん、企業などと共有する形を整えたい。九大、地域、地域の企業でコンソーシアム(共同事業体)をつくり、情報発信の体制ができれば、次のステップに進みやすい」と語り、地域や企業と連携して農場を活用するイメージを示した。
(南家弘毅)

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