まち角

8月の電気代6234円。単身赴任、かつ日中は家にいない身の電気代が、高いか安いかわからない。というより関心が無かったが、「節電」を少し意識し始めた。「寂しい生活(東洋経済新報社)」を読んだから▼書いたのは稲垣えみ子さん。月の電気代150円、爆発アフロヘアの元朝日新聞論説委員。節電のためにテレビ、エアコン、レンジ、冷蔵庫と次々に家電を捨て、ついには朝日新聞社も辞めてしまう▼すさまじい節電生活のきっかけは、2011年の原発事故。彼女は「このとんでもない事態はいったい誰のせいなのか?」と考え「もしかして、私のせいでもあるんじゃないか?」と思う。電気の半分を福井の原発に頼る大阪で働いていたから。そこから「個人的脱原発計画」=「節電生活」に入る▼よくよく考えると、わが家の電気にも鹿児島県川内原発の電気が混ざっているかもしれないし、来年一月からは玄海原発の電気も加わるのだろう▼何より、糸島市の一部は原発から30㎞以内の緊急防護措置区域。先週の大規模な防災訓練では、二丈福井で安定ヨウ素剤(模擬薬)を受け取った住民19人が、市職員運転のバスで避難先の筑紫野市に向かった。姫島では、除染フィルターの稼働手順や除染テント組み立ての訓練に41人の島民が参加した▼まずは「私の節電生活」から電気を考えてみよう、と思う。稲垣さんは、その本を「生きるってね、面倒くさい。でも面倒くさいからこそね、素晴らしいんだ」と結ぶ。


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