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「看護の日」特集

2020.04.25

深川看護師ら感染防止腐心新型コロナウイルスの感染防止のため、医療用ガウンの代用として準備した雨がっぱを持つ看護師の深川美香さんレ」

 「患者さん、最後まで支える」 二丈の「訪問看護ステーション マイレ」

 糸島市で訪問看護ステーションがなかった二丈地区に拠点を、と昨年5月、二丈深江にオープンした「訪問看護ステーション マイレ」(看護師4人)。看護師歴13年の管理者・深川美香さん(48)は「『最期は自分の家で迎えたい』という方がこれから増える。1人ひとりに丁寧な看護を続けていきたい」と話す。一方、新型コロナウイルスに感染し自宅で療養する人から看護を求められる場面も想定されるとして、気を引き締めている。

 訪問看護サービスは、患者さんの主治医の指示に沿って、病状の変化や全身状態、食事や排せつに問題がないかなどの確認をするほか、痛みをコントロールしたり、必要があれば点滴などの医療処置もする。例えば、心疾患を抱え、お風呂に入ると脈が速くなる人の入浴介助をヘルパーさんが敬遠する時は、訪問看護師が対応することも。夜中でも、患者さんの体に異変が起きてSOSの携帯コールが鳴れば、24時間・365日いつでも飛び出す。

 深川さんは、千葉大看護学部を卒業後、聖路加国際病院(東京)や早くからホスピスに取り組んだ栄光病院(糟屋郡志免町)などでも勤務。「在宅の患者さんはその人が主役で、私たちはお邪魔する立場。『ベッドをもう少し窓際へ』など素直に要望を口にされます。ご縁があった患者さんの隣人として、その人らしい形で生きるのを支え、最期の看取りまでしたい」と語る。「マイレ」はハワイ語で「縁結び」の意味だそうだ。

 コロナの感染拡大の収束が見通せない中、病院やクリニックだけでなく訪問看護の現場も細心の注意が求められている。「糖尿病、心疾患、がん。私たち看護師よりリスクの高い利用者さんもいる。私たちが患者さんの自宅にウイルスを絶対持ち込まないよう、細心の注意を払っている。また、もし私たちが感染しマイレが閉鎖したら、担当している患者さんたちの命を脅かすことにもなるから」。深川さんは口元に力を込めた。

 そうした危機意識を他のステーションとも共有し、ステーション同士で横の連携を進めよう、という動きもあるという。マイレ=092(332)8661。

 「患者に寄り添う」重責を胸に心配り 井上病院の外来担当三木留美看護師(44)

新型コロナウイルスの感染防止のため、井上病院の入口で来院者の体温をチェックする三木さん(右)

 看護師歴22年で、糸島市波多江の井上病院で外来看護師として3年になる三木留美さん(44)は、「患者さまの心身の痛みを緩和し、1日でも早く元の生活を送れるよう手伝いたい」がモットーという。

 小6の夏休みに『伝記ナイチンゲール』を読んだことがきっかけで、「誰かのために役に立ちたい」と看護の道へ。「看護師はお手伝いさん」と表現する三木さんは最初に勤務した整形外科で思った。「1本の足が不自由な患者さんがいれば、自分が肩を貸してその人の足の代わりになる」。

 同病院では内科、外科、整形外科、救急科と診療科目が多岐にわたるので、さまざまな症例の患者さんであふれる。農業や漁業の作業中に草刈りで足を切ったり、エイに刺されたりなど糸島ならではの傷も。最初に傷口や痛みの程度を見て、重症か軽症かを見極め、医師につなぐのは看護師の役目。重責を感じるという。

 一番の思い出は10年ほど前、すい臓がんで余命わずかと宣告された80歳代の男性が、化学療法で毎週来院するたびに、「癒やされますよ」とモーツァルトのCDを1枚ずつ貸してくれ、その数80枚。「応援されている気持ちになり、誰かのためになれているか、看護師として存在の意味を教えてもらった」。

 同病院に最近、医療機関として貴重なマスクを届けてくれたおばあさんがいたことを、スタッフから聞いた三木さんは、思わずうれし涙をこぼした。看護師として働く中、患者さんや地域の人たちに支えられていることを、改めて実感した。

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