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「地理的近さをチャンスに」 糸島農高・栗之丸隆太郎校長 (59) 「九大農業」連携 インタビュー連載 (上)

2018.10.11

ミニシクラメン2000鉢を育てる校内の温室に立つ栗之丸校長

 ◆実証実験開始へ

 ―九大の伊都キャンパス移転完了をどう受け止めているか。

 「本校が九大に一番近い農業高校になった。私たちも『地元の身近な大学』と思えるようになった。本校から農学部まで自転車で15分。九大と地理的、心情的にも近くなった。これをきっかけ、チャンスとして、これまでと違った糸島農業高校にしていきたい」

 ―具体的に何か連携していく話はあるか。

 「(大学院農学研究院農業生産システム設計学研究室の)岡安崇史准教授らが中心になり、情報通信技術(ICT)を生かしたスマート農業を農業高校の教育に活用する実証実験をしたい、という申し出を受け、打ち合わせに入っている。本校の農業経済科を中心にした実証実験が今年度中に始まると思う」

 「また、農業高校の教員を目指す九大生が必要な単位を取得するために、本校でいろいろな体験や見学をしてもらおうという話も、移転に伴い初めて出てきた」

 ◆広がる世界観

 ―糸農高の生徒たちと九大生との接点が、ますます増えてきそうだ。

 「これまで本校の太鼓部の部員10数人と九大の外国人留学生数人が、数年前から毎年、東風公民館で国際交流を続けている。本校は創立110周年を機に同窓会の支援を受け、希望する生徒が海外研修を行っている。外国人留学生や留学経験のある日本人学生との交流が、さらに増えればと期待している」

 ―九大との連携・交流は、生徒たちにどんなプラスになると考えるか。

 「目標が明確な九大生や文化の異なる留学生らと交流し刺激をもらうことで、生徒たちの世界観が広がるのが一番大きい。学校としては、大学進学を目指す生徒を増やしていきたい」

 ◆先生側から声掛け

 「もちろん農業高校の役割として、地元の農業後継者の育成は一丁目一番地だが、大学で視野を広げてから就農してもいいのでは。もう一つ、地域のリーダーとして活躍できる人材を育てるのも本校の役割。高校時代の活動で自信をつけてもらいたい」

 「実は8月下旬、根こぶ病の研究に取り組んでいる本校の『根っこ部』が、日本土壌肥料学会の高校生ポスター発表の部で最優秀賞を取った後、会場に来ていた土壌が専門の九大の先生から声を掛けられ、直接やり取りする機会があった。今後アドバイスをいただけることにもなった。こうしたことの積み重ねで生徒たちの自尊感情は高まり、コミュニケーション能力も高まる。それは、進路選択や生き方にも影響するのではないだろうか」

 ―これからの糸農に一層期待します。

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