糸島新聞
創刊100周年

糸島新聞社
1917年(大正6年)創刊
福岡県糸島市前原東1-8-17
TEL:092-322-2220
FAX:092-324-5115
itoshin@blue.ocn.ne.jp

ニュース
News List

新駅開業まで5カ月 人の流れに期待、心配ごとも 糸高生はJR利用組倍増か

2018.10.18

駅舎の骨組みが完成、ホームの外枠が据え付けられた状態の未完の駅を列車が通過。右手が北側

 JR筑肥線の筑前前原―波多江間(2・6㌔)の中間地点に建設中の新駅「糸島高校前」は、来春の開業まで5カ月となった。新駅開業は、筑肥線では「九大学研都市」以来13年半ぶり、糸島市では「美咲が丘」以来23年ぶり。交通利便性が増すことに、利用者や商業施設などは期待感を膨らませる一方、車の交通事故での懸念やビジネス面の影響を心配する声もある。

 ◎1日2300人

 JR九州によると、駅舎は線路をまたぎホームの上に改札口のある「橋上(きょうじょう)駅」で、南北をつなぐ自由通路を含む骨組みが完成したところ。ホームは線路2本を外から挟む格好で、長さは128㍍。外枠の据え付けが終わった段階。いずれも「工事は予定通り順調に進んでいる」(同社広報部)。同社の試算では、開業時の新駅の1日の乗車人員を2314人と見込む(波多江駅は2017年度、3005人)。
南口、北口の駅前広場の整備を行っている糸島市によると、自転車駐輪場は南口約130台、北口約200台(いずれも無料)。車を一時駐車できる台数は南北とも5~6台分を整備する。

 ◎郊外店→駅前店舗

 北口から徒歩1分で着くスーパーのサニー前原店。岩永賢一郎店長は「これまでは『郊外店舗』だったが、新駅開業後は『駅前店舗』扱いになる。人の行き来が増え、新規のお客さまも期待できる。商品の価格や鮮度、利便性でお客さまのニーズに応えていきたい」と話した。職場に着いて食べられるものなど商品の品ぞろえを充実させたい、としている。

 同じく北口駅前広場に隣接する「ホテルAZ福岡糸島店」(257室)の支配人は、「うちは車で来られるお客さまがメインなので、大幅な集客増になるとはみていない」と予測。駐車場代と朝食の無料、シングル宿泊料4800円(税別)が365日同一のサービスが好評。前原、波多江の駅からタクシー代を使いチェックインしていたお客さんには朗報だ。「リピーターが増えるよう頑張りたい」。
片や、駅周辺の活性化で懸念材料もあるという。「近くにホテル進出の話を聞く。影響を受けないか心配」。支配人は口元を引き締めた。

 ◎JR組が4割も

 糸島高は、生徒の通学手段が大きく変化しそうな雲行き。
同高が12日、1年生を対象に行ったアンケートの結果、現在、JR通学しているのは62人(18%)だが、新駅開業後、JRを主な交通手段としたい生徒は約100人。さらに、雨の日など「時々利用」を含めると130人に上った。これは1年生全体の4割に相当。自転車通学組からの転換が進みそうだ。
自校の校名が駅名となることについて、松尾隆一校長は「知名度が少し上がり、福岡市からの通学がしやすくなる。中学生がうちを進学先に選ぶきっかけになるのでは」と期待を寄せる。

 ◎飛ばす車を危険視

 新駅まで徒歩5~10分圏と交通利便性がアップする伊都の杜行政区の住民(9月末時点で313世帯・1020人)は、開業が待ち遠しい。だが一方で、交通事故の発生を心配する声も広がっている。
同行政区の東側と西側を走る市道は、南口駅前広場に直結。そのため「列車の発車時刻ぎりぎりの車が、市道を猛スピードで飛ばし危険が高まるのではないか。市道の交通量が増えるのも必至」(宮永徹区長)とみている。同行政区は30~40代の子育て世代が8割ほどを占めている。

 このため同行政区は、同市と糸島署へ、市道への横断歩道とカーブミラー設置を要望、時速30㌔の速度規制を求める上申書を提出する意向だ。

ニュース一覧