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「おいしさ喜ぶ顔見たい」 対面販売と栽培、両立に懸ける 変わり種完熟トマトの西農園

2018.12.6

「アマルフィの誘惑」など色も味も個性的なミニトマトを見せる西さん=福岡市西区千里の「Tomato Farm 西農園」

 サッカー選手・コーチの道を諦め、変わり種ミニトマトの対面販売にやりがいを見いだして栽培にも挑戦、販売との両立に懸ける若手就農者がいる。「Tomato Farm 西農園」=福岡市西区千里=代表の西正剛(せいごう)さん(35)。栽培技術の向上や営農資金確保など課題は山積。だが、陽気さと周囲を巻き込む熱意から、ファンがじわりと広がっている。

 少年時代の夢はサッカー選手。福岡大の学生時代は少年サッカーコーチのアルバイトに没頭した。就職せず契約社員として働きながら県社会人サッカー1部リーグのチームに所属し5年間プレー。その後、サッカースクールのコーチに。平日の昼間、糸島市内の農園の完熟した変わり種ミニトマトを、福岡市内の数店の軒先を借りて販売するアルバイトを開始。西さんの人生が回りだした。

 「食べてみてトマトの凝縮した味に驚き、フルーツ並みに甘い種など個々のトマトの個性にも感動した。お客さんがおいしいそうに試食し、ファンが増えるのが楽しかった」

 ところが半年後、農園の生産環境が変わり仕入れが困難になる見通しに。「ならば」と、農園に出入りしていた同業者と組んで3年前、今の4連棟のハウスを借り、10種近い変わり種の栽培に挑んだ。

 だが、やはり素人。ひどい収量不足に陥り大赤字に。西さんは翌シーズンから1人で栽培。1年目は、収穫と販売のウエイトのバランスを欠き、ダニ被害も受けて赤字。2年目は「ずっとトマトと一緒にいたら、芽や茎の感じで元気のあるなしが分かるようになった」。水や栄養をやるタイミングの研究を怠らず、まめな温度管理を心掛けた。順調に生育。それでも、ストックできるほどの利益は確保できず。

 窮した西さん。妻と3人の乳幼児を抱える。3年目の営農資金の不足分80万円を10月、クラウドファンディングに求めた。「身内や知人、トマトを毎週買ってくれるお客さんの支援」で60万円集まった。「人の助けでなんとか継続できる。経営を安定させ必ずお返しする」と話す。

 「農業の大変さを知ったが、僕は思い入れを込めて作るトマトをお客さんに直接届けるプレースタイルでいきたい」

◆トマト収穫祭8、9日

 「Tomato Farm 西農園」は8、9の両日、ハウスを開放し「トマト収穫祭」を行う。9品種が食べ放題。入場料は中学生以上千円、小学生500円、未就学児300円(3歳以下無料)。持ち帰りは100㌘200円。問い合わせは、同農園=092(332)7875。

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