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「親は検診受けて」 志摩中生、がん患者の話聞き <「がん征圧月間」特集>

2019.09.26

西村さんの話を真剣なまなざしで聞く志摩中の1年生

がん告知直後の心境などを話す西村正美さん

 9月は、がん検診の推進やがん患者の支援などに取り組む「日本対がん協会」(東京)と日本医師会が提唱する「がん征圧月間」。日本人の2人に1人がかかり、3人に1人の死因となっているがんの正しい知識を、健康な子どもの頃から知ることが大切として、糸島市立志摩中は20日、1年生(147人)を対象にがん患者の講演会を開いた。

 講演したのは、がん患者の支援・啓発に取り組むNPO法人キャンサーサポート(福岡市東区)会員の西村正美さん(69)=糟屋郡篠栗町在住。前立腺がんのステージ4(最も進んだ段階)と診断され、現在はがんの進行を抑えるホルモン療法を続けている。

 ダイエット中の3年前、妻の勧めで念のため受けた血液検査で見つかった。告知後は好きなお酒も飲む気にならず、暗い日々を1週間送ったという。庭続きの家に住む娘一家の孫が「おじいちゃん、がんになったと? 死なんで」と目に涙をためて話しかけてきた。仏壇の前で「がんが治りますように」と手を合わせる孫や娘の後ろ姿を見て、また友人や主治医の励ましを思い出し、「5年生存率50%なら、2人に1人はそれ以上生きられる」と気持ちを切り替えた。

 残された時間で社会に恩返ししようと、小学校通学路での旗持ちや、同サポートの事業で小中学校を回り、がんの話を伝えているそうだ。西村さんは「必ずしも『がん=死』ではないことも覚えておいてほしい。がんになって、キャンサーギフト(がんからの贈り物)を知った。命の大切さ、時間の大切さ、人の温かさの三つ。生きている限り、命の大切さを伝えていきたい」と言葉に力を込めた。

 西村さんの話に先立ち、東区の助産師・看護師の嶋田嗣子(ひろこ)さんは、体にがんのできる仕組みやがん細胞の増殖スピード、抗がん剤や放射線による治療は通院が一般的になっていることなどを説明。がんの予防には、適度な運動やバランスの良い食事、たばこを吸わないことなどが大事で、早期治療につなげられる早期がんの段階で発見するには「がん検診をしないとなかなか見つけられない」と強調した。

 講演を聞いて、小賦遥花(おぶはるか)さん(12)は、「今はがんの治療技術が進み、治るかもしれない希望の持てる病気と分かった。がん検診でがんが早く見つかるなら、親に受けてほしい」と話した。堀切日詩(ひうた)さん(13)は「小学校の授業ではぼんやりしか分からなかった命の大切さについて、(西村さんの話を)間近で聞くことでちゃんと考え、実感できた」と語った。

 生徒たちは、がんの授業後、身近な人に伝えたいメッセージを書き、帰宅して同市のがん検診案内チラシと一緒に手渡した。

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