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鬼役ら19日に向け奮起 深江神社・追儺祭

2020.01.17

今年の追儺祭代表の古藤宏明さん(奥左)は、同級生や宮司、深江区区長らと、今年の成功を誓った=11日夜、深江神社

厄払いを受けた家の人は、鬼役の男性を酒でもてなすのが習わし(2013年の追儺祭)

 糸島市二丈・深江区内の1年間の悪疫をはらう、深江神社の伝統行事「追儺(ついな)祭」が19日、行われる。この行事の主役は、悪疫の化身である鬼役たち。今年厄入りする数えで41歳(主に満39歳)の男性たちが担う。5班に分かれ、深江区内の約千戸を1軒1軒回る。先輩たちから聞かされる「ハードな一日」を前に、鬼役たちは不安を打ち消すように気合を入れている。

 当日、鬼役たちは同神社で厄払いを受けた後、上下真っ赤な衣装に身を包み、鬼面をかぶり午前9時に神社を出発。太鼓を載せたリヤカーを引く各班の同区評議員や行政区長らが、鬼役と子どもたちをコース順に誘導する。家を1軒ずつ訪問し、神官が祝詞を上げておはらい。外で子どもたちが「福は内、鬼は外」と声を上げる。鷽(うそ)と福豆を受け取った家人は、子どもたちにお菓子を、鬼役にはもてなしの酒を振る舞う。

 鬼役が「ハード」なのは、この振る舞い酒の総量が半端でないため。一つの班が200軒を回るとして、杯で200杯飲んだらどうなるか…。回り終えるのに夕刻までかかるのが常。鬼役に交代要員は必須なのだ。

 鬼役で今年の追儺祭代表を務めるのは、会社員古藤宏明さん(39)。就職氷河期世代で、同級生の多くは就職先を求め県外へ散った。深江小の同級生男子は2クラスで40人ほどいたが、いま地元にいるのは10人を切っているとも。古藤さんは深江区外の同級生に声掛けしたり、校区体育祭で偶然知り合った同い年の外国人(移住者)を誘うなどして、鬼役を何とか15人そろえた。

 11日夜は、同神社で当日のスケジュールや役割分担の説明会。行政区長らが帰った後も、古藤さんたち同級生や、昨年厄入りだった同神社の空閑隆和宮司(40)らが残った。

 古藤さんは「幼い頃、追儺祭の太鼓の音が聞こえると、『鬼が来る』と怖くて家の中で隠れた。親に見つかり鬼の前に差し出されたのも、懐かしい思い出。この伝統は大事に守りたい。盛り上げたい」と奮起している。

 深江区の谷口純洋区長(78)は「鬼役たちは、どれくらい酒を飲まされるのかと、初めは不安で仕方がないけれど、30軒ほど回るとすっかり楽しくなる。最近は、酒でなく紅茶やカップスープを出してくれる家もある」と柔和な笑みを浮かべた。

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