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中山間交付金 事務支援組織が発足

2020.12.4

中山間地域等直接支払事務推進協議会に参加する川付の農地

設立総会であいさつする溝口竹治さん

 農業者の高齢化が進む中山間地域の集落を支援するため、糸島市などは18日、「中山間地域等直接支払交付金制度」の活用に必要な書類の作成など、事務負担を軽減する組織を立ち上げ、市役所で設立総会を開いた。市によると、同様の組織は県内初という。

 同制度は、2000年度にスタート。中山間地域で集落ごとに農地を5年間維持・保全する協定を締結し、協定に従って行われる草刈りや耕作などの活動に対し、国と県、市が面積に応じた一定の交付金(地目などにより10㌃当たり21000円~3500円)を支払う。

 農業の継続により耕作放棄地を増やさないようにし、景観の保護や水源涵養(かんよう)、洪水防止などの多面的機能を維持するのが目的。市では現在、18集落が同制度を活用。協定を結んでいる総面積は212㌶、総交付金額は4042万円となっている。

 本年度から始まった第5期対策では、農業や集落の維持を図るため、6~10年後を見据えた集落戦略を定めたり、棚田地域振興法の制定を受けた加算措置が新設されたりと、市によると「事務処理が煩雑化し、集落の負担になっている」、「事務を担う人がいないので協定を更新できない」などの声が上がっていた。

 この日発足した「市中山間地域等直接支払事務推進協議会」の構成員は、参加を希望した川付と森園(上深江)の2集落と、事務局の雷山大溜池土地改良区、糸島市。

 市農業振興部の大神哲広部長は「市の農業政策上、重要な役割を担っている中山間地が活性化し、今後も末永く存続するためには、協議会が順調に運営される必要がある」とあいさつ。

 同協議会は各集落の収支報告書や実績報告書などを作成し、各集落は負担金として1集落当たり総交付金額の5%を同協議会に支払う。

 会長に選出された川付集落協定代表の溝口竹治さんは「川付は14人で同制度をスタートしたが、20年たった今、高齢化で9人になった。5年、10年先を見据え、事務委託の活用を選択した」といい、「中山間地域の中でも、同制度に取り組んでいない地域では耕作放棄地も見受けられる。事務委託が進めば、同制度への参入ハードルが下がり、耕作放棄地の解消や農業者の所得向上につながるのでは」と期待していた。

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