糸島新聞
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糸島各地、ひたすた我慢

2021.05.21

閉鎖された芥屋第二駐車場。海岸では海の家の建設が進んでいる。

31日までの休業を知らせる野北のTHALIA COFFEE

 福岡県に12日、3度目となる緊急事態宣言が出されてから1週間以上が経過した。新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めようと、県は31日までの期間中、不要不急の外出自粛以外にも、酒類やカラオケを提供する店などへの休業要請や、それ以外の飲食店にも午後8時までの営業時間短縮を求めるなど、強い対策を講じている。

 宣言後初の週末の夜、筑前前原駅周辺ではスナックや居酒屋、焼き鳥屋などの店先で、期間中の臨時休業を知らせる張り紙が目立ち、帰路を急ぐ人や宅配ピザのバイク以外、いつものにぎわいが失せていた。

 24時間365日営業のうどん店チェーン「ウエスト」の看板が消え、毎週末の夜には満車になるコインパーキングも十数台の駐車スペースに1台だけがぽつんと止まる。

 スナックなどが軒を並べる前原商店街そばの「ひのみ通り」では、飲食店の看板から明かりが消え、飲食店ビル「志摩ビル」などの看板も同様だった。

 ひのみ通りのスナック「キャリア」(糸島市前原中央)の杉野秀彦マスター(67)は、「三度目の宣言で落ち込むが、感染状況を見るとやむを得ないと思う。早く、日常が戻ってきてほしい」と電話口で声のトーンを落とした。

 筑前前原駅前の居酒屋「にぎわい」では、店主の横尾真治さん(42)が息子と2人で店頭のプランターのペンキ塗りをしていた。横尾さんは、「宣言がいつまで続くか判らない。ただ、下を向いていてもしょうがないので、解除になった時にお客さんに気持ちよく入店してもらえるよう準備している」と気を取り直すように語った。

 カレーショップ「まんまる食堂」(同市前原中央)の森裕美さん(46)は、「常連さんを昼食難民にできないので、席を3割ほど減らして店を開けている。それでも密になる時があるので、さらなる工夫が必要でしょうね」。

 今村精肉店(同市前原東)の今村弘子さん(81)は「常連のお客さんが多く、その数が変わることはなかったが、宣言後には明らかに減った。学校関係からも予期せぬキャンセルが続き、一日も早くコロナが収まることを祈るばかり」と切実な声を上げた。

 糸島の観光地、同市志摩の野北エリアでは、レンタサイクルの貸し出しも行い観光の拠点ともなっているコーヒーショップ「THALIA COFFEE(タリアコーヒー)」が31日までの休業を決めた。宣言前の週末には一日200人もの来店客があり、「密にならないで」と呼び掛けるのもためらいがあったという吉井俊二店長(46)は「支援金制度もあるので、今は休業して人の流れを抑制することが大事と考えた。(野北エリアは)GW期間中と比べると人は格段に少なくなっている」と話していた。

 酒販店「酒みせちきゅう屋」(同市志摩小金丸)の店主・末松ひろしさん(51)は、「うちは飲食店3割、一般客7割なので影響は少ない方だが、時短や給与カットに伴う生活防衛で嗜好品(しこうひん)の購買活動に影響が出てくると、こたえるだろう」と話し、これからは、品物を売るだけでなく店のファン作りの営業活動が日々大切と感じているという。

■新たに76人の感染

 県は、糸島市高上の特別養護老人ホームマイネスハウス前原で利用者5人、職員1人の感染が判明したとして15日、クラスター(感染者集団)と認定した。

 18日現在、市内居住者の新型コロナへの感染者数は、398人。11日の322人から1週間でプラス76人と急激に増えている。

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