糸島新聞
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芥屋で名物ちゃんぽん復刻 旅館なぎさの吉村さん 45年ぶり母ハナさんの味

2022.02.18

昔使用した器に盛ったちゃんぽんを「どうぞ」と吉村さん。トッピングは芥屋で獲れたワカメ

糸島市志摩芥屋の「民宿・食事処なぎさ」は、昭和36年の創業時から51年まで地元漁師や釣り客らに提供した人気メューのちゃんぽんを、二代目女将・吉村なほ子さん(70)が先代のハナさんの名前を取って「ハナちゃんのちゃんぽん」として当時の味を再現、11日から28日までの期間限定で提供している。

創業当時なぎさは、食事処として温かいうどんやちゃんぽんを地元漁師たちに提供していた。昭和40年代に入り乗用車が普及し始めると芥屋には多くの観光客が訪れるようになり、民宿も始めた。当時の旅館・民宿は30軒以上あり、にぎわった。

1978年に火災でなぎさは休業、翌年に新築して営業再開したが、訪れる人たちの食べ物の好みは魚中心となり、いつの間にかメニューからちゃんぽんは消えた。今回のちゃんぽん復活には、火災当時、別棟の小屋に置いていて難を免れた当時の器5個が昨年末に見つかったことから、この器を使うことにした。

母の味を再現するために隠し味に魚のあらの出し汁を使って濃いめに仕上げた吉村さんは、「舌で覚えていた母の味が出せた」と微笑む。昭和50年代初め、志摩町役場に勤務していた頃、食べたという60代の男性が、復刻ちゃんぽんを聞きつけて来店し、「田舎のおふくろの味付け風ちゃんぽんが復活してうれしい」と懐かしそうに話した。

期間限定の「ハナちゃんのちゃんぽん」は、ランチタイムの午前11時半から午後2時までの提供。吉村さんは「芥屋海岸をもっと知ってもらい、多くの人が来てくださるきっかけになれば」と期待を込めた。

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