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やさしい日本語 外国人との意思疎通に活用 糸島市

2022.03.25

『やさしい日本語』の手引きを活用する市職員

 糸島市は、市役所を訪れる外国人とコミュニケーションがとれるよう、市職員向けに「『やさしい日本語』の手引き」を作成し、全職員に配布した。難解な日本語を簡単な言葉や文章に置き換えることで、外国人と意思の疎通を図るのが目的。市地域振興課は「やさしい日本語は、外国人だけでなく高齢者や子ども、障害のある人たちとのコミュニケーションにも役に立つ」としている。

 「やさしい日本語」は、1995年に発生した阪神・淡路大震災で被災した多くの外国人に、迅速に情報を伝達するために考案された。現在は、災害時だけでなく、報道や観光、医療など様々な場面で使われている。

 九州大伊都キャンパスに近い糸島市は、同大の統合移転に伴い、市在住の外国人が増加。2015年の665人が、20年には1340人と2倍に増えた。国籍は、ベトナムや中国、フィリピンなど60カ国以上に及ぶ。

 外国人の急増に伴い、住民票の手続きなど市役所の窓口を訪れる機会も増え、市は英語ができる市職員を他部署から連れてきたり、20年には自動翻訳機20台を導入したりして、対応してきた。

 市地域振興課は「全ての外国人の母国語で翻訳・通訳して情報発信できればよいが、それには限界があり現実的ではない」とする一方、19年に実施した市民意識調査では、90%近くの外国人が日本語を「書く・話す・読む」ことが「できる」もしくは「少しできる」と回答。このため、「やさしい日本語」は「外国人との有効なコミュニケーションツールになる」(同課)とする。

 手引きの中の「やさしい日本語」の作り方の項では、文書編と会話編に分けて解説。「簡単な言葉を使う」の項目では、「記入する」は「書く」に、「問い合わせる、相談する、確認する」は「聞く」にするなど、具体的な例を挙げながら説明している。

 また二重否定は避け、「在留カード以外は必要ありません」は、「在留カードを持ってきてください」にするとか、「児童手当が支給されます」などの受身形や使役表現はなるべく使わず、「あなたは、児童手当をもらうことができます」に言い換えるよう注意を促す。

 市は「『やさしい』には難しい言葉を言い換える『易しい』と、分からない人の立場に立って言葉を選ぶ『優しい』の二つの意味がある。今後も手引きを使うシーンが増えると思われ、『この言葉は伝わりにくかった』など職員からのフィードバックを基に、分かりやすくするため随時改訂を行いたい」としている。

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