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リサーチパークに新工場/昭栄化学工業

2022.04.29

新工場の完成イメージ

立地場所

下からライトで照らされ、明るく発光する量子ドット

電子材料メーカーの昭栄化学工業(本社・東京)は、次世代ディスプレーの核心的材料として世界から注目されている発光材料「量子ドット」を開発・生産するため、糸島市東の研究団地「糸島リサーチパーク」に新工場を建設することを決め22日、福岡県庁で県、糸島市と立地協定を締結した。

量子ドットは、2~10㌨㍍(ナノは100万分の1㍉)の小さなつぶ。光を当てると発光し、粒子の大きさの違いによって緑や赤に色が変化する特性がある。省電力でより美しい映像を表現でき、また低コストで生産できることから、有機ELに代わる技術として注目されている。

同社は、有害物質のカドミウムを使わない製法を確立し、鳥栖事業所(佐賀県鳥栖市)で量子ドットの研究開発を行ってきたが、今後さらに需要が増すことが予測されることから、拠点を糸島市に移転し、本格的な量産体制を整えることを決めた。

新工場は、敷地面積約1万4600平方㍍。初期投資額は約60億円で、来年10月の操業開始を予定。3年間で新たに50人の正規雇用を見込んでいる。

締結式で服部誠太郎知事は「地元の雇用拡大、経済発展につながると思う。さらなる事業の拡大を」、糸島市の月形祐二市長は「市内に九大あるので、糸島の優秀な人材が地元にとどまって活躍できる一助になってほしい」と期待した。

同社の浅田修一郎社長は「量子ドットは、将来的にはバイオセンサーなどさまざまな分野での応用が期待できるが、事業展開には非常に高度な知見や技術が必要。九大に近い糸島リサーチパークは最適な環境」と話した。

同社の秋本裕二専務取締役は、糸島リサーチパーク進出の決め手について、「製造業にとって資源や原料はもちろん、一番重要なのは人材という資源。優れた人材が糸島の美しい自然に囲まれて、のびのびと仕事ができるような環境を整えれば、さらに素晴らしい発明が生まれるのではないかと期待している」と語った。

同社は1956年創業。電子材料の製造、販売、輸出入を手掛けており、4月1日現在の従業員数は495人。前年度の売上高は、852億円。

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