コラム まち角

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 「ボールパーク」。わくわくとした気分にさせてくれる言葉だ。米大リーグでは、野球場を表現するとき、スタジアムよりもボールパークのほうがよく使われるという。スタジアムは、単にプレーを観戦し選手を応援する競技場という意味合いだが、ボールパークは、観戦だけにとどまらず、もっとさまざまに楽しめる場所というニュアンスがある▼30日に開幕戦を迎えるプロ野球日本ハムの新球場と周辺エリアは、日本版ボールパークを目指して整備され、大きな話題となっている。レフトスタンド側に設けられたランドマークの施設には、観戦ができる温泉やサウナ、ホテル、バックスクリーン側には醸造施設併設のクラフトビールレストランがある▼野球ファンだけでなく、野球に興味がない人でも一緒に集えるテーマパークとも言える。こうした球場づくりの構想は30年前の福岡ドーム(現ペイペイドーム)が開業した頃にもあった。もう一つ、ドームを建て複合商業施設を設ける計画だった。だが、バブル経済崩壊の影響もあって「ツインドームシティ」はかなわなかった▼ただ、現在は「マークイズ福岡ももち」が立地し、当初計画とは姿こそ違え、球場一帯のエンターテイメント化は実現した。近郊エリアの住民の「日常使い」を意識し、日用雑貨や食料品を扱う店舗も入り、気軽に立ち寄れる街になっている▼「私を野球に連れてって」。大リーグの試合で観客が立ち上がって歌うことでおなじみの野球愛唱歌。ボールパークを思い浮かべると、愉快なこのメロディーが頭の中に流れてくる。

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