「熱風寮前原北」開寮に向けて内覧会開催/地域に開かれた寮で学生の成長を見守る

 糸島市内6カ所で地域交流型の学生寮や社会人混在型起業家シェアハウスを運営する合同会社よかごつ(大堂良太代表)が、糸島市前原北に新たにオープンする学生寮の内覧会を開催した。7棟目となるこの寮は、6LDK相当で築35年の純和風の民家。3月中の開寮に向けリフォームを行っている最中で、熱風寮生やその友人らが壁のペンキ塗りや、窓ガラスの掃除などに精を出している。
 
 持ち主の小金丸さん夫妻は、娘たちが巣立ち、夫婦2人で過ごすには大きすぎると、事務所として使っていた建物を改装し住み替え、空いた母屋を寮として提供することにした。大家として同じ敷地内に住むことになる小金丸さんは、「他人のお子さんを預かるのはいろいろと心配」とソワソワするが、「『今の女の子は強かとよ』と聞いて少しは安心してます」。

 寮のすぐ隣は夫妻が出荷も手掛ける野菜畑。作業の合間に、入居予定の学生らと小金丸さんがカツオナやネギを一緒に収穫し、料理談議に花を咲かせる場面も。春から入居を決めている光長咲星さん(22)は「コロナ下で引きこもりがちになっていたところ、人とのふれあいの楽しさに気付き、先輩寮生の声も聞いて興味を持った」。九大学研都市駅前のアパートで一人暮らしをしていたが人との関わりを楽しみに引っ越しを決めた。

 2月19日に開かれた内覧会でオープンに向けての作業を手伝いに来ていた宇田川陽亮さん(24)は、1年生の時から篠原にある熱風寮に住む。「寮はいろんな人と関われる開かれたコミュニティ。4年生になり研究室にこもりがちなので気分転換にもなりありがたいです」と寮生活の良さを語る。六つある寮は、合同での行事もあり、横のつながりが強く、「一人暮らしでは得られない刺激が多い」。

 大堂さんは「『学生寮なら』と空き家などをお借りすることができてありがたい。駅前の物件は家賃も高く困っている学生も多いので、寮で生活しながら、地域に積極的に関わる学生を増やしていきたい」と話す。すぐ隣に住むことになる小金丸さんも、「若い人が出入りするのは嬉しい」と喜ぶ。
 ライフステージに合わせた住み替えと空き家の活用がスムーズに進んだ好例。ただ、高齢者の施設入居や子供宅への転居、相続した実家に居住しない子などの増加により生まれる空き家は、全国的な課題となっている。

 一方で、移住定住促進業務を担うコミュニティ推進課に訪れる移住希望者の多くは「空き家の物件探しが難航している」。家財整理の課題などから供給が十分でないことなどが考えられる。現在市が把握している戸建ての空き家件数は1,255件(令和3年度調査)。本年度は、より踏み込んだ空き家の実態調査をしており、今後はその利活用の方法を検討する。

内覧会の傍らではペンキ塗りワークショップも開催
内覧会の傍らではペンキ塗りワークショップも。
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