高校で卒業式

卒業式の風景

 糸島市と福岡市西区の高校などで1日、卒業式が行われた。県教委は県立の学校に対し、卒業式で生徒や教職員にマスクの着用を求めないよう通知したが、各校で全員がマスクをしたり、生徒の判断に委ねたりと対応が分かれた。

糸島高

 糸島高校(荒木礼子校長)で、全日制は307人が学びやを巣立った。

 今年の卒業生は、全国一斉休校の中入学し、3年間各種行事の縮小・中止を余儀なくされた。式では生徒の約7割がマスク姿だった。

 荒木校長は、「制約が多い3年間だったが、高校での経験は、人生の中でかけがえのないものになるはず」と言い、「自信と感謝を大切に、これからの人生を力強く歩き続けてほしい」と語りかけた。

 卒業生を代表し、今朝丸思惟(けさまるしゆい)さんは「忘れられないのは、ペイペイドームでの創立120周年記念体育祭。全校生徒の協力と役員の苦労があったからこそ成功できた」と振り返り、「自分の未来を切り開くためにも学び続けていきたい」と答辞を述べた。

糸島高校卒業式

 定時制は、18人が式に臨んだ。就労状況などを考慮し、全員がマスク着用だった。
卒業生代表の市山翼翔(よくと)さん(19)は「この糸島高校定時制で学ぶことができたのは、何よりの宝物。4年間温かく見守ってくださり、ありがとうございます」と涙ながらに述べた。

福岡舞鶴

 福岡市西区の福岡舞鶴高と福岡舞鶴誠和中(ともに國友秀三校長)では、高校230人、中学27人が晴れやかな顔で学びやを後にした。

福岡舞鶴高卒業式

 新型コロナ対策として在校生の式への出席を見送り、卒業生はこれから大学入試を控えている生徒も多いため、マスク着用を基本とした。保護者にもマスクの着用を呼びかけ、ほぼ全員がマスクをしていた。

 中学と高校の代表生徒が卒業証書を受け取り、「12カ年皆勤表彰」を贈られた小森史也さんら4人が、感謝の気持ちを込めて家族に花束を手渡した。

 國友校長は卒業生が明るい未来を切り開くため、「常に準備を怠らないこと」と「人のせいにしないこと」の2つの言葉を挙げ、「自分に何ができるかを考え、一歩前に踏み出すことが大切」と背中を押した。

 卒業生を代表し、生徒会長の殿川竜央さんが「歩む道はそれぞれだが、舞鶴で学んだことを胸に、それぞれの道を進んでいこう」と言葉を残した。

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