鹿家公民館春の芸術祭/移住者が恩返しに企画

東麻美さん(写真奥)が奏でる三線の音色に合わせて、勢いよくライブペイントする三四郎さん。

糸島LIFE 2

 二丈鹿家の鹿家公民館で4日、春の芸術祭があった。
 企画したのは、鹿家でクバ細工(沖縄の伝統民具)工房「亜麻工房」を営む東麻美(あさみ)さん(39)。東さんは、3年半前に鹿家に移住。月1回開かれる鹿家のシニアサロン「バンビハウス」に参加し、沖縄三線を弾いたり歌を歌ったりして地域の人と親睦を深めてきた。鹿家の人たちから何かと助けてもらうことが多く、自分も恩返しができることがないかと思うように。
 「鹿家公民館は分校としても使われ、多くの人に愛された貴重な場所。ここで、地域の人たちとのつながりが感じられる会が開けたら」と今回のイベントを企画した。
 当日は、鹿家や糸島市内外から約50人が参加。壁には、旧鹿家駅舎や1960年代の福吉小学校の卒業アルバムなど、写真が100枚以上飾られた。

 鹿家に住む石原範子さんは、ハーモニカ演奏を披露。東さんの三線と合わせて、「めだかの学校」の替え歌「しかかの学校」などを弾き、観客は手拍子しながら合唱した。
 紙芝居の読み聞かせや三線の弾き語りで場は盛り上がり、クライマックスは糸島在住の書画家「書心舎 三四郎」さんのライブペイント。東さんの三線の音色に合わせて、三四郎さんはペンキをつけた手や足を紙にはわせ、時には踊りながら即興で紙に描きつけた。カラフルでダイナミックな書が完成すると、観客から拍手が起こった。
 バンビハウスで東さんと交流がある森園良子さんは「東さんは鹿家の歌を作ったり手書きの歌を持ってきてくれたりして、自分たちも協力せずにはいられない。若い人が思い立って、こういうイベントを開いてくれたことに感謝したい」と話していた。

(2023年3月17日付糸島新聞)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1917(大正6)年の創刊以来、郷土の皆様とともに歩み続ける地域に密着したニュースを発信しています。

目次