キュウリ栽培のポイント
先週は、ナスが硬い原因「石ナス」現象について解説いたしました。今回取り上げるのはキュウリについての相談。キュウリは、トマトやナスなどと違い、株の栄衰が激しく、いかに継続的に維持管理ができるかが鍵です。
直売所出荷をメインにいろんな野菜を栽培されている元気なおばあちゃんからの相談。「うちのキュウリは、最初のうちは、シャキーっとして、まっすぐ伸びたかっこのよか、実の採れよったばってん、この頃は、小さかうちから曲がったり、伸びても、先端がズドーンと大きくなって、形の悪~か実がなったり、なかなか、立派なとが採れませんばい。品物(出荷物)は少なかばってん、安~う値段をつけんといかんとですばい」。
元気なおばあちゃん、おいくつかは分かりませんが、顔がいきいきされています。キュウリが曲がったり、変形したりしてしまうのは、いくつかの原因が考えられます。そこで、栽培する上で留意しておくポイントをお伝えします。
〇キュウリは、いっきにたくさんの実が成り込むと、急激に株の体力を落としてしまい、その後の回復に時間がかかります。
〇水分不足で乾燥状態が続いたり、肥料を与え過ぎたりして、根を痛めたり、根に過度の負担ストレスをかけたりすると、株の充実どころか、逆に生育を後退させ、実の品質や収量の低下が発生します。
〇連続して結実していくため、栄養をどんどん消耗し、花が小さくなりはじめます。キュウリは大きい花が咲くほど、立派な実へと成長するので、花の大きさがキュウリの成長判断材料の一つとなります。つまり、いかに大きい花が咲いているかが、生育の優越を示しています。
〇極端な栄養不足や曇天続きによる日照不足などで、樹勢が衰え、免疫力が低下すると、うどんこ病やべと病などキュウリの株をさらに弱める病害の発生率が高まります。

では、どのようにして、樹勢が衰えにくい株の維持を続けることができるのか。一つは、実が曲がり始めたら、小さいサイズの頃から、思い切って早めに摘果をすること。小さく曲がり始めるのは、株になんらかのストレスが発生している可能性があります。

次に、元気なキュウリは、天気が良い日中では、光合成を活発化させ、葉から水分を蒸発させ、土壌の養水分を、根を通じ株全体に引き上げていきます。そのような時は、液体肥料を株元に流し込み、しっかり栄養を吸収させることです。固形タイプの肥料だと、溶解に時間を費やし、手遅れになる可能性があるので、おすすめは希釈した液体肥料の潅水(かんすい)です。
三つ目は、葉が茂り過ぎると、逆に満遍なく葉に光が届かなくなり、株全体に採光量が減るため、生育の低下へつながります。葉が茂った場合は、摘葉し、採光を確保します。

夏の野菜として、キュウリは欠かせない存在ですし、夏場は消費量が増え、需給に余裕がなくなってくることもありますので、ぜひ、大切に育てていただきたいと思います。
(シンジェンタジャパン・アグロエコシステムテクニカルマネジャー 古藤俊二)
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