コラムまち角– tag –
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》人とクマとのすみ分け
九州では絶滅したが、国内各地では、クマが日常生活の場に出没し、人を襲うケースが相次いでいる。目撃情報のあった地域では、住民は撃退用スプレーを持ち歩き、子どもたちはクマと鉢合わせにならないよう、人の存在を知らせるための鈴をランドセルに付け... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》進化する大濠公園
小春日和となった休日、福岡市の大濠公園を訪ねてみた。広大な池と、すがすがしい木立ち、そして園を囲む都会が調和した心地の良い空間。ジョギングや散歩をする人たちに混じり、園をひとまわりした。プラタナスの紅葉が青空に映え、池には越冬のために飛... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》魔除けの赤い実
自宅の玄関先に植えているナンテンの実が秋の深まりとともに赤く色づいてきた。ナンテンは「難転」の語呂合わせから、難を転じるとして縁起の良い木とされている。江戸時代の百科事典「和漢三才図会」には、ナンテンを庭に植えると火災を避けられるとあり... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》「いい風呂」の季節
まだ青いものの、存在感たっぷりのザボンが大きな浴槽の中でぽかりぽかりと浮かび、目の前に流れてきた。顔を近づけると、甘酸っぱい香りがし、心を和ませてくれた。休日に訪れた糸島市内の温浴施設でのこと。冷え込みが強まり、秋らしい日々が続くように... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》万人を救済した法然
この絵のように往生するなら最上の幸せー。九州国立博物館で開催中の特別展「法然(ほうねん)と極楽浄土」で、阿弥陀仏の来迎(らいごう)図と向き合ったとき、自身の臨終もこうあってほしいと思わず願った。描かれているのは、光を放ちながら、雲に乗っ... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》季節の循環に安堵
ヘミングウェイ、それともサンテグジュペリにしようか。自宅の本棚に並ぶ文庫本を眺め、昔、魂を揺さぶられた文学作品を、つい読み返してみようかと思う季節になった。秋の夜長、開けた窓から流れ込んでくる心地よい風と、虫の音に心を澄まされながら、名... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》至極色の黄昏時
黄昏(たそがれ)時の空が美しい季節になった。糸島で最も気に入っている風景の一つが日の入り後の加布里湾。薄明の大空が赤やオレンジ、緑、紫に染まり、鏡のような水面に映る。この上なくぜいたくな風景だと、目にするたびに感じる。こうした時間帯は、... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》万葉歌人に愛でられた萩
自宅の庭に植えている萩(はぎ)が赤紫色の花を咲かせ始めた。何本もの枝先をきれいに垂らした萩は日ごとに華やかさを増し、近いうちに満開となり、美しく彩られた滝のようになるだろう。草冠に秋と書く萩は、まさに秋を代表する草木。奈良時代にできたと... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》サンマの好不漁と地球環境
「星降るや秋刀魚の脂燃えたぎる」。食欲をそそる煙の匂いを漂わせながら、ジュウジュウと焼かれるサンマが思い浮かぶ俳人石橋秀野の俳句。今秋、何年かぶりにこの句にあるような光景が何度も見られる家庭も少なくないだろう。スーパーに行くと、大ぶりの... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》皆既月食で現れた冬の星座
主役の月ではなく、脇役の星々に心を奪われた壮大な天体ショーだった。8日未明から明け方にかけ、3年ぶりに国内で観測された皆既月食。満月が地球の影に隠れることで起きる。月全体が最も深く影に入った午前3時過ぎに起床し、夜空を見上げてみた。赤銅... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》人の暮らしで維持された自然
秋の訪れを感じ取ってみようと、標高約600メートルの山間地にある佐賀県唐津市七山の樫原(かしばる)湿原に出掛けてみた。「九州の尾瀬」と呼ばれる湿原植物の宝庫。現地で配布されているパンフレットの写真で植物の名前を調べながら、観察道をゆっくり... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》「幸運艦」がたどり着いた未来
平穏な日常と、張り詰めた空気を漂わせる武力が混じり合う港を訪ねてみた。米海軍と海上自衛隊の基地がある長崎県佐世保市の佐世保港。8月から劇場公開されている映画「雪風 YUKIKAZE」を鑑賞したのがきっかけだった。雪風は、太平洋戦争で、数々の戦場... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》幸福度の物差し
「安全、健康、幸せ、穏やか」。知人の勧めで、朝目覚めたとき、こう唱えてから起床することにしている。何者からも危害を加えられる恐れがなく、心身ともに患っていない。それがどれほど幸せなことか、感謝の気持ちを込めて感じ入り、穏やかな境地で一日... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》街で見かける「日傘男子」
男が日傘を差すなんて、恥ずかしいー。近年の猛暑続きの夏は、こうした感覚を変えてしまいつつある。強烈な日差しの下、建物の日蔭を求めながら街を歩いていると、年齢に関係なく、日傘を手にした男性を見かけるようになった。その姿に違和感はない。性... -
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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》被爆者の「悲惨と威厳」
1945年8月6日、広島に、9日、長崎に原爆が投下されてから80年。閃光を放ち炸裂(さくれつ)した原爆は瞬時に、灼熱(しゃくねつ)の火球を生み、爆心地の地表は、鉄の溶ける温度をはるかに超える3千~4千度に達した。すさまじい爆風により、広島では...
