糸島市の髙祖神社(上原和憲宮司)の春大祭が23日行われ、高祖神楽(県指定無形民俗文化財)が奉納された。天の岩戸に引きこもった天照大神(あまてらすおおみかみ)の怒りを和らげようと、さまざまな神がにぎやかに舞う「岩戸開き」が4年ぶりに演じられ、詰めかけた人たちを魅了した。
高祖神楽は、新型コロナウイルス感染拡大により、規模を縮小して催されてきた。この間、30~40代を中心に新たな神楽師たちが加わり、毎月2回の練習を積み重ね、長い演目である岩戸開きが披露できるまでになった。習い始めて1年半の橘史範さん(39)は女神役を演じ切った。「とにかく、ほっとしている。さらに、舞を磨いていきたい」と話していた。
小、中学生による子ども神楽の「笹舞」「敷蒔(しきまき)」「両剣」や、怡土中央台保育園の稚児舞もあり、保護者らがほほ笑みながら見守っていた。