糸島市二丈の福井白山神社で14日、福井神楽(市指定無形民俗文化財)が奉納された。昭和48(1973)年に福井神楽保存会が結成され、今年で50年。新緑のなか、同神社の拝殿で24幕の神話絵巻が繰り広げられ、訪れたたくさんの人たちが見入っていた。
大漁を祈願する「鯛(たい)釣り」では、鯛釣り恵比寿さまが登場してお菓子をまいたり=写真、「素盞嗚尊(すさのおのみこと)」では、一年間の無病息災を願う参拝者が集まり、扇子で頭をなでてもらったり。
「神角力(かみずもう)」では、高校生コンビがアクロバティックな舞いを披露するなど、中学生から大学生まで若手の神楽師が多いことも特長で、今回は高校生4人と、大学生2人が神楽師や楽師として、地域の伝統を支えた。
神楽の後には、節目を祝ってモチまきも行われた。全国自治宝くじ社会貢献広報事業(コミュニティ助成事業)を活用し、音響設備や衣装などを新調。同保存会の田中武敏会長は、お礼を述べるとともに「神楽は地域間だけでなく、世代間の絆となっている。今後も末永く守り受け継いでいきたい」と語った。