昭和の糸島#415

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中村大臣就任祝賀会  昭和40年6月

 糸島出身(志摩津和崎)の中村寅太氏がこの年、運輸大臣に就任した。6月19日から20日にかけ帰郷した際、各地でいろいろな歓迎が行われた。

 津和崎の集落入り口には「歓迎・中村寅太運輸大臣(津和崎)」と大書されたアーチが掲げられたほか、母校の糸島農業高校にも学校と同窓会が同様のアーチを掲げて祝った。

 また、前原小学校6年生児童の鼓笛隊がパレード、前原小学校講堂では、支持者だけでなく糸島内外から約千二百人が訪れて「中村運輸大臣就任祝賀会」が開かれた。

 会場を埋め尽くした人たちを前に、中村大臣は糸島弁で自分の生い立ちなどを話すなど、場を和ませた。式典後の祝宴でも郷土の人たちとの話を楽しみ、東京へ戻る時間が迫ると「もう少しこの場にいたい」などと、郷土の人たちとの別れを惜しんでいた。

 祝宴開始に合わせ、前原町(当時)中心部の料亭丸一では、入り口に「祝・運輸大臣中村寅太先生」の看板を掲げ、玄関前に大きな四斗樽(たる)のこもかぶりの酒を用意して「ご自由に召し上がって」と振る舞った。

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