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口角を上げてみませんか
ＮＨＫの連続テレビ小説「あまちゃん」が４月からＢＳプレミアムで再放送されている。朝の出勤準備の慌ただしい時間帯。歯を磨いていると、テレビから流れてくる「じぇじぇじぇ」の決めゼリフ。その小気味よさに誘われ、ついドラマに見入ってしまい、ギャグにあふれた笑いの世界に引きずり込まれてしまう▼朝の出だしから、おなかの底から笑うことで、一日が快調に滑り出し、笑顔を浮かべることが随分と増えたと思う。調べてみると、笑いには健康効果があり、免疫力をアップさせるという。笑いがきっかけとなり、体に悪影響を及ぼす病気のもとを退治するリンパ球の一種が活性化し、感染症にかかりにくくなるとのことだ▼「笑う門には福来（きた）る」。笑いが絶えない家には幸福が訪れるということわざがあるように、家庭であれ、職場であれ、学校であれ、笑って過ごしていると、幸せは自然とやって来るものだ。しかめ面ばかりしていると、人生にとっては大損。でも、おかしくもないのに、どうして笑えるんだという人もいるだろう▼「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいのだ」。米国の心理学者ウィリアム・ジェームズがこんな名言を残している。なりたい気分になれるように振る舞えば、その気分になれる。行動が感情を生み出しているのだという▼あまちゃんの本放送は１０年前の２０１３年。東日本大震災から２年がたち、被災地の復興に励む人たちをはじめ、多くの人を元気づけた。今回の再放送は、世界が新型コロナ禍から力強く立ち直ろうとしている時期。マスクを外した人も、つけている人も口角を上げて暮らしてみませんか。
