今年は中山間地域取材 児童~学生11人
糸島市の児童や生徒、大学生が、持続可能な開発目標(SDGs)に取り組む人たちを取材し動画にまとめて発信する「いとしまSDGs再発見プロジェクト事業」の任命式が3日、糸島市泊のグローカルホテル糸島で開かれた。昨年度に続く2年目の取り組みで、本年度のメンバーは、同市の魅力となっている豊かな自然が残る中山間地域の現状を知り、将来にわたってどう守っていくのか、課題解決策を探る。
探検隊は、小学生4人と中学生2人、高校生4人、大学生1人の計11人で編成。このうち、3人が昨年度から継続して参加している。昨年度は2チームに分かれ、「農業」と「森林保全」の二つのテーマを取材したが、今年は1チームでまとまって活動を行う。
任命式に先立ってオリエンテーションが行われ、同市の担当者が市内で人口が増えている校区と、減っている校区に分け、その地域性についてメンバーと一緒に考えた。この結果、都会の人たちが訪れる観光地や、ブランド産品となっている農畜水産物の生産地は、人口が減少しているエリアにあることが判明。糸島らしさを保つには、人口減少地域を維持し発展させていく大切さを確認した。その上で、今後取材する中山間地域にある人口130人の瑞梅寺について、少子高齢化が進んでいる状況などの説明を受けた。
続いて、同市と、連携事業者のテレビ西日本、西日本新聞社、糸島新聞社の関係者が参加して任命式を開催。月形祐二市長が「中山間地域で一生懸命頑張っている人の姿を見てもらい、糸島の魅力を次の世代に伝えていくための活動になることを願っています」とあいさつし、任命書を一人一人に手渡した。糸島高2年の久我伊歩希さんは「地域の実情をしっかりと知り、何をしたらいいのか考え、行動に移していきたい」と話していた。
探検隊は瑞梅寺のほか、中山間地域の若手農家などを取材。来年1月下旬に成果発表を行う。