【糸島市】保護ネコでんちゃん 交通安全推進委員に

 「ゆったりとした気分で運転してにゃ~」。福岡市西区田尻の周船寺タクシーで飼育されている雄の保護ネコ「でんちゃん」が、同社の広報部交通安全推進委員に任命された。乗務員との触れ合いで、疲れを癒し、安全運転につなげていく重要な任務。交通安全を推進する広告塔としての役割も果たす。

「制服は窮屈だにゃー」とちょっとわがままなでんちゃん

 年末年始無事故運動実施にともない、10日にあったドライバー向けの交通安全講習会では、辞令交付式も行われた。でんちゃんが、制服に帽子をかぶり、社員に抱えられて登場すると、部屋の空気は一気に和んだ。常務取締役の小田博文さん(73)が辞令を読み上げ「頼みますよ」と声をかけると、「にゃ~」と応えた。でんちゃんは、仕事を終えて戻った乗務員とじゃれたり、無線対応する内勤スタッフの相手をしたりと気ままに過ごし、部署を越えたコミュニケーションの一端も担う。

 「ネコは嫌なことは嫌とはっきり態度で表すため、相手を思いやる気持ちも育まれる」と小田さん。社内でネコを飼うという試みは、バイトに来ている九州大学の学生たちの柔軟な発想による。SNS発信や広報戦略を任されている今川大吾さん(21)は「でんちゃんが来て2カ月だが、社内に温かい雰囲気が流れていると感じる」と話した。

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