昭和の糸島#443

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愛好家が増える野北の岩場  昭和35年12月

 安政四年(1857)、福岡藩奉行の貝原市兵衛によって造られ、藩の馬を飼育していた野北英彦山の牧場は、今では志摩村有数の観光地として生まれ変わっている。

 四方を見渡せる素晴らしい展望の頂上の牧場跡には茶店もでき、訪れる行楽客をもてなしている。野北の集落から牧場へ登る道の途中、少し海側に下ると岩場があり、数年前からロッククライミングを楽しめる。

 この岩場には、数年前から福岡市内などから愛好家が「格好の練習の場」として訪れるようになり、その数も徐々に増えてきている。また、数年前には糸島にも「八朋会」という会が結成され、会員が練習に来るようになった。

 増えてきた愛好家たちのために、志摩村観光協会と野北観光協会が二年前、道路わきから岩場へ降りやすいように、鉄製の鎖(くさり)を設置した。

 休日には、ザイルを使って垂直に近い岩場を登っていく愛好家たちの姿が見られ、ほかの行楽客からは「見ている方が怖い」などという声が聞かれた。

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