食事の礼儀作法学ぶ

一貴山小で伝統「お膳座り」

 卒業を間近に控えた糸島市二丈の一貴山小学校6年生27人が2月28日、一貴山コミュニティセンターで食事の作法を学ぶお膳座りを行った=写真。

 お膳座りは同小の伝統行事で、1890(明治23)年、小学校卒業とともに就職する当時の子どもたちに、社会に出ても恥ずかしくないようにと、伝統的な本膳料理を食べる時の作法を教えたのが始まりとされる。

 今回のメニューは、大根の煮物、白菜のおひたし、みそ汁、白米、たくあん。お膳に盛る料理は今まで保護者らがすべて調理していたが、今年は初めて児童たちも加わって準備、調理を担当。児童たちは前日に、学校に保管してあるお膳と器を同コミセンに運び、当日朝はご飯炊きや煮物、おひたし、みそ汁の調理をした。

 作法を教えたのは、日本礼道小笠原流師範古川裕仙(ゆうせん)さんら5人。食事の前に児童たちは、美しい立ち方、座り方、お辞儀の仕方などを学んだ。その後運ばれたお膳を前に「いただきます」と手を合わせた。

 「お箸は正しい持ち方にしてくださいね。上品に見えますよ」「おわんはいつも両手で上げ下げしてくださいね」と講師からアドバイスを受けながら、慣れない正座をこらえつつ食事の作法を学んだ。

 食事を終えた児童は「難しかったけど、作法を知ることができて良かった」「お膳座りも料理の仕方も、これからに生かしたい」と感想を話していた。

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