プロから習い園児ら挑戦 ー前原中央保育園ー
糸島市の前原中央保育園で18日、建築現場で出る住宅端材を材料に、いすや写真立てを作るイベント「出張こども大工」が行われた。40人の園児とその保護者らが参加し、電動ドリルやのこぎり、金づちなど本格的な工具を使い、熟練大工のサポートを受けながら、ものづくりを楽しんだ。
松吉建設の松吉孝達さんは、現場で出る建築端材を活かす方法はないかと模索する中、北九州にある大英産業の提供する端材を利活用したプログラムを知り、同園と企画。戸建て住宅の施工現場で出た端材を、同市志摩の社会福祉法人香月福祉会MUKAの協力を得て研磨し、子ども用のいすや写真立てになる木工キットを用意した。
本格的な工具を使ったいす作りの楽しさを味わった井上暁太朗(きょうたろう)くん(5)は「将来は大工さんになりたい!」。父の智博さん(35)は「職人さんと触れ合え、子どもにとって貴重な経験だった。現場で端材が無駄になっていることは知らなかったので、資源の有効活用について学べてよかった」とにっこりした。
松吉さんは「現場で使い道のない端材が子どもたちの学びの材料になってうれしい。SDGs未来都市として選定を受けた糸島市を、民間レベルでも盛り上げていきたい」と力強く話した。