【糸島市】《先撮り歳時記》水田に育苗箱ずらり

糸島王丸農園

 初夏のまぶしい日差しが降り注ぐ中、整地された田んぼに、稲の種もみをまいた育苗箱が次々と並べられていく。脊振山系のなだらかな山裾にある糸島王丸農園の棚田では18、19日を中心に、農園の谷口汰一さん(28)の家族や親戚、友人たちが集まり育苗の準備を行った。

 栽培しているのは、夢つくしなどの普通期の米や、もち米など6種類。不織布をかけて温度や湿度を調節し、育ちを良くした苗を、6月10日ごろから水田に植えていく。

 育苗箱は、床土の上に種もみをまき、さらにもう一度、土をかぶせており、ずっしりと重い。21ヘクタールの水田で栽培する同農園では、3500個の育苗箱が必要で、1反ほどの田を埋め尽くした。

 谷口さんは「麦の収穫と稲の育苗を同時に行うので、とても忙しい。毎年、この時期になると『やってやるぞ』という気分になります」と話していた。同農園では、田植えなどの農業体験イベントも行っている。

 (写真愛好家・大久保義昭)

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