釣り師90人腕競う
遊漁船で船釣りをする「糸島船釣り大会」が2日に行われ、糸島市内外から参加した釣り愛好家90人は、疑似餌のタイラバの仕掛けを使ったタイ五目釣りで釣果を競った。
晴天の中、参加者たちは10隻の遊漁船に分かれ、午前5時に糸島市志摩の船越漁港を出発。約1時間かけて長崎県・壱岐島の近海に着くと、仕掛けを落とし込んであたりを待った。この日はやや波が高かったものの、午後2時の納竿(のうかん)までに参加者はタイやヤズ、アコウ、アラカブなどを釣りあげた。
1位を獲得したのは、87センチのタイを釣った糸島市高田の中村政明さん。他にも、最初にあたりがきた人に「ファースト賞」、たくさんの魚種を釣った人に「魚種の数賞」など、さまざまな賞が参加者に贈られた。
同大会は2022年からスタートし、今年で3回目。きっかけは、主催者の「呑美(のみ)や ふぅ」の店主、西村真治さん(49)が、お店に来た漁師から「漁に出てもしけで漁獲量が少なかったり、魚の価格が安かったりして困っている」と聞いたことだった。「何か手伝えることはあるやろうか、と尋ねたら『釣り客が来て遊漁船が出せたら、自分たちは助かる』と言われて。大会を開くことで糸島の釣り人口を増やし、少しでも応援したいと思いました」。
大会を振り返り、西村さんは「当日は事故もなく、皆さん釣りを楽しんでくれて良かった。開催を続けることで、これからもずっと漁師さんの支援をしていけたら」と語った。