【糸島市】若手農業者の情熱発信

コメンジャーが食育表彰

 合い言葉は「ちからいっぱい“メシ”ば食え」。JA糸島青年部が生み出したオリジナル戦隊ヒーロー・コメンジャーが、農林水産省の「第8回食育活動表彰」教育関係者・事業者部門(農林漁業者等の部)で、全国154件の応募の中から「審査委員特別賞」を受賞した。

コメンジャーの5人

 JA糸島青年部は糸島市内で就農する、おおむね40歳未満の若手農業者を中心に構成されたグループ(浦博晶部長、59人)。持続可能な経営基盤の確立に向けた相互研さんや情報交換、地域活性化などに取り組んでいる。

 「コメンジャーズ・プロジェクト」は2018年、JA糸島青年部が主催する年に一度の農産物直売会「第6回ちかっぱ糸島」を盛り上げようと産声を上げた。

 糸島で作られている米の銘柄をモチーフにした、ヒノヒカリ(赤)、ヤマダニシキ(黄)、ユメツクシ(青)、ニコマル(緑)、ミルキークイーン(桃)の5人が、普段は糸島産の農産物を作りながら、田んぼの米を食い荒らす「カメムシ一味」と戦うために立ち上がった。

 子どもたちに楽しく、食と農の大切さを伝えるために部員自らが“ヒーロー”に変身。ステージでの活躍が好評で、ちかっぱ糸島だけでなく、田植えなどの農業体験イベントや、保育園から出演依頼が舞い込むようになり、「ショー仕立てで分かりやすく、コメンジャーの言うことなら子どもたちも素直に聞いてくれる」といった声も。

 「将来、農家=ヒーローになってほしい」という願いや、農業者としての誇りも託されたコメンジャーは、新聞やテレビでも取り上げられ、「食育の推進に向けた新しい活動である」などと評価された。

受賞報告を行ったJA糸島青年部の浦部長(後列左から2人目)ら

 1日、大阪市で表彰式が行われ、19日には浦部長らとコメンジャー5人が勢ぞろいし、月形祐二市長に受賞報告。

 浦部長は「先輩方が築き上げてきたものを受け継ぎ、コメンジャーを通じて胸を張って農業に取り組む姿を発信してきたのが評価されたと思う」と語り、「これからも頑張っている若手農業者の情熱を伝えるとともに、子どもたちや保護者に食育への理解を深めてもらい、また若者の関心を引き付けることで、後継者不足解決のきっかけにしたい」と意気込みを語った。

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