二丈松末
糸島市二丈松末の田んぼで6月29日、「田植え体験 こどもラップ大田楽」が行われた。親子連れなど約30人が参加し、現代風のリズミカルなお囃子(はやし)に合わせて苗を植えていった。
人形演劇「木偶(もくぐう)舎」が百笑屋とStudio Kuraの協力で毎年行い、5回目の実施。今年は伊都文化会館自主事業 「勘緑塾」も共催し、3人の塾生が加わった。
小雨のぱらつく中、あぜ道に張られたテントでは、元人形浄瑠璃文楽座人形遣い勘緑さんらによる演目「三番叟(さんばそう)」や、糸島市鹿家在住の東麻美さんの沖縄民謡が披露され豊作が祈願された。
その後、田んぼに入った参加者らは、子どもたちが歌う田植えラップのリズムと、太鼓や鈴、三線の小気味よいお囃子に包まれ、時折体を揺らしながら、約1時間半かけて稲の苗を植えた。
参加したStudio Kuraの東希衣さんは「ラップにどんどん楽器のアレンジが加わるので、飽きずに最後までノリノリで楽しめました」と清々しい表情で汗をぬぐった。
勘緑さんは「田楽を通じて、土や稲や生き物たち、そして天候を肌で感じる楽しみや喜びを、田植えする人々と共有できれば」と語り、日本の稲作文化と、そこから生まれた芸能の意味や役割を同時に体感できるイベントとなった。
ママトコラボ取材班 榮鮎子