岩戸開きで夕方まで列
—志摩の櫻井神社—
糸島市志摩の櫻井神社で2日、岩戸宮の扉が開かれる岩戸開き神事が行われた。この日は年に一度、石室の中まで入ることができ、断続的に大雨が降る中だったが、午前4時半からの特別参拝にはたくさんの人が訪れた。
櫻井神社創建の基となった岩戸は、江戸時代初期の1610年(慶長15年)に、大豪雨で表出した石室。岩肌からじんわりと水滴が染み出し、ひんやりとした内部は、2人が並んで入れる広さで、列をなした参拝者は、順番に中まで入り、特別な空間で参拝した。
毎月1日に福岡市城南区から参拝するという夫婦は「今月は岩戸開きに合わせて来た。いつ来ても気持ちが洗われる」と持参した日本酒を供えた。
昨年に続いて今年も唐津市から親子で訪れた女性は「昨年の岩戸開きの時に引いたおみくじで目の病気が見つかり、すぐ手術をしたおかげで、今は無事治癒した」と感謝の思いを込めて手を合わせた。
午後からは、太陽が顔を出し、深緑まぶしい境内には、特別参拝の列が夕方まで続いた。