糸島市篠原西の畑
糸島市篠原西の畑で、小池誠さん(51)が栽培するサトイモが花を咲かせた。畑を所有する井上眞一さん(78)も「花が咲くのを見るのは初めて」と目を丸くしている。
小池さんは10年ほど前から、井上さんの土地を借りて野菜の栽培をしている。今年3月にサトイモの「赤芽大吉」という品種を15株植えたところ、7月上旬、サトイモの大きな葉が茂る中に花が咲いているのを発見した。淡いクリーム色で、細長い先のとがった円すい状(約20センチ)をしていて、その中に棒状の花をつけている。17日には約20本の花が咲き、ほんのり甘い香りを漂わせていた。
井上さんは「80代くらいの人に聞いても、ラインで20~30人に写真を送っても、みんな見たことがないと言う」とびっくり。小池さんは「『繁栄』という花言葉にあやかりたいところ。珍しい花が咲いたので、どれくらい実がなるか楽しみ」とほほ笑んだ。
福岡市植物園の担当者は、今までサトイモの花を見たことがないとした上で「サトイモはマレー地方が原産地とされる熱帯の植物。最近の暑さや日照(高温・多湿・多雨)など、現地と似たような条件下にあったため開花したのではないか」と話している。